四国IL 選手の兼業容認

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介護施設でお年寄りの運動を支援する谷口投手(中央、高松市で)
介護施設でお年寄りの運動を支援する谷口投手(中央、高松市で)

 ◇登録選手 今季から

 四国アイランドリーグplus(IL)は今季から、シーズン中に選手の兼業を認める制度を始めた。選手の経済面や引退後のセカンドキャリアを考えての導入で、4球団の中でも香川オリーブガイナーズは「他のチームと差別化を図る」と制度を積極的に活用している。(松本慎平)

 ◇香川、先行活用 企業紹介 生活安定支援

 IL各チームの選手契約は、公式戦に出場することができる「選手登録」と、出場できない「練習生登録」の2種類がある。これまでもシーズンオフや前期と後期の間にアルバイトなどをすることは認めていたが、契約期間の3月1日から公式戦終了までは、選手登録された選手の兼業は認めていなかった。

 ILの坂口裕昭理事長(45)によると、2015、16年の北米遠征で、現地の独立リーグの選手が兼業していたことから、ILでも検討されるようになったという。

 ILの選手は月給制で月に平均十数万円ほど。練習生の期間は給与も出ない。日本野球機構(NPB)への入団を諦め、数年で退団する選手が大半で、坂口理事長は「他に仕事ができれば、経済的にも助かるし、現役時代から社会を知るいい経験になる。選手自身が選択して、ILでの時間を充実させてほしい」と導入理由を説明する。

 4球団の中で先行的に制度を活用するのが香川。今季から選手登録契約をA契約とB契約に分けた。NPB球団からのドラフト指名が期待される選手は主にA契約とし、前期が終わった時点で成績などによって契約内容を見直す。兼業するのは主にB契約の新人選手10人で、7人が休日や練習後に全国チェーンの飲食店などで仕事をしている。

 働き先は球団があっせんした企業などで、シーズン中は野球を優先することに了承の上で採用してもらった。香川の三野環社長(41)は「日々の生活や、野球を辞めた後の不安をぬぐって、安心してプレーできるように支えることを考えた」と説明。「『香川に行けば野球が駄目になっても仕事に就ける』という点で、ほかの球団との差別化を図り、多くの選手に来てもらいたい」と話す。

 ◇「働けるのありがたい」 介護施設勤務 谷口投手

 社会人チームから香川に今季入団した谷口魁星かいせい投手(22)は高松市新田町の老人介護施設「らく楽新田」で2月から働いている。主に平日の午前中に練習し、休日や練習後の午後4~9時に勤務することが多く、シーズンオフの2月は週5、6日のペースで仕事を入れていた。

 清掃や雑務、施設利用者の見守りなどを担当。「施設でも時間を見つけてトレーニングはできる。家で休んでいるのだったら、働いて収入を得られる方がありがたい。両親の仕送りに頼らず、生活したい」と話す。

 シーズン中は遠征もあり、休む日は多くなるが、「施設の役に立つのなら、少しの時間でも働きたい」と考えている。

 施設を運営する社会福祉法人の佐藤義則理事長(70)は、別に経営する保育所を訪れ、園児と遊んでくれる香川の選手に好感を抱いていたという。「介護現場は人手が足りないので、できる範囲であっても来てくれるのは助かる」といい、「プロ(NPB)になれる可能性がある人は、そうはいない。そんな可能性を応援していきたい」と話す。

474947 1 ニュース 2019/03/06 05:00:00 2019/03/06 05:00:00 2019/03/06 05:00:00 グループホーム利用者の運動に加わる谷口投手(中央)(高松市新田町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190306-OYTNI50004-T.jpg?type=thumbnail

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