<4>屋久島でローフード菓子

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屋久島の素材を使い、ローフードのケーキを作る久保さん
屋久島の素材を使い、ローフードのケーキを作る久保さん

 ◆栄養分いかす非加熱調理

 食材の栄養分を効果的に摂取するため、48度以下の低温で調理する「ローフード」。屋久島町安房の久保律さん(38)は、自宅を拠点に新たな菓子や料理を提供している。島が誇る豊かな食材を使い、少しずつファンが増えている。

 ケーキは高温で焼いてスポンジを作るのではなく、加熱しない。スポンジ代わりの土台は、砕いたナッツやザラメなどをココナツオイルで固める。島特産の黒糖入りのムースを載せ、ポンカンの皮を砕くなどして作ったソースをかけて完成。サクサクとした食感とナッツの風味が新鮮だ。

 久保さんは約10年前に大阪市から移住。同市の実家が焼酎バーを営んでいた影響もあり、杜氏とうじを目指した。本坊酒造(鹿児島市)の「屋久島伝承蔵」(屋久島町)で酒造りに加わり、2010年、念願の杜氏に就任した。

 温度や香りを五感で確かめ、こうじ菌や酵母菌が最も活動しやすい環境をつくることに苦心した。だが、強い責任感から体を酷使。体調を崩してしまった。

 そんな時に出会ったのがローフードだった。加熱しないことで大事な栄養分を壊さない調理法を知り、さっそく鹿児島市の料理教室に通った。杜氏として学んだ経験も役に立ち、創意工夫にやりがいを感じた。

 昨年2月、スイーツのブランドショップ「屋久島のめぐみ.rawfood」を設立した。店は構えておらず、依頼を受けて買い出しに行き、菓子や料理を作る。「香りや色つやをじっくり確認し、どんな菓子や料理なら良さが引き出せるのかを考える。『食材との対話』を大事にしたい」と力を込める。

 島のイベントに出たり、ツアー客から依頼を受けたりしてローフードを提供。「レシピ通りではなく、自分で考えて『おいしさをつくる』ことが楽しい」と話す。夫の太さん(36)も「彼女の挑戦をとことん応援したい」と支える。

 母の石井邦子さん(77)は「娘は小さい頃から食べ物にこだわりを持ってきた。自分の求める料理を完成させて」と目を細める。「お客さんの心と体を喜ばせることができたらうれしい」と語る久保さん。ローフードが島の特産になる日が待ち遠しい。

 価格は応相談。電話はなく、問い合わせは同ショップ(rawfood.yakushima@gmail.com)へ。

無断転載禁止
61248 0 甘味新時代 2019/01/06 05:00:00 2019/01/06 05:00:00 ケーキを作る久保さん https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190106-OYTAI50007-T.jpg?type=thumbnail

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