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横浜税関は16日、昨年1年間の密輸取り締まりで摘発した不正薬物は480件(前年比8%増)で、記録が残る1985年以降2番目に多かったと発表した。コロナ禍で航空機の動きが停滞したなか、国際郵便を使った密輸が増加。国内に届く国際郵便物の約9割を取り扱う川崎外郵出張所で摘発が増えたことが要因とみられる。
発表によると、押収量は計約506キロと前年比で60%減となったが、全国の押収量の約4割を占めた。
薬物の種類別では、コカインやMDMAなどの麻薬が141件(前年比48%増)と大幅に増加。覚醒剤は前年比7%減の13件だったが、4月に約297キロの大量密輸があったことで、押収量はこれまでで3番目に多い約454キロ(前年比51%増)に上った。大麻は94件、指定薬物は231件とほぼ横ばい、向精神薬は1件で前年と変わらなかった。
税関調査部は「SNSで知り合った人を密輸に加担させたり、空き家を使って薬物が入った荷物を受け取ったりと、手口が巧妙化している」と警戒を強めている。