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立会人の仕事とは?

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 将棋や囲碁のタイトル戦で、対局開始を告げるのが立会人です。ベテラン棋士が務めることが多いのですが、単なる審判役、議事進行役というのとも違うようで……。ちょっと謎めくその実態に迫ってみました。

京都・仁和寺で行われた竜王戦七番勝負第2局で、豊島将之竜王(左)から「封じ手」を受け取る立会人の淡路九段(右)(肩書は当時)
京都・仁和寺で行われた竜王戦七番勝負第2局で、豊島将之竜王(左)から「封じ手」を受け取る立会人の淡路九段(右)(肩書は当時)

 ◇問われる人間力

 4連勝で最年少四冠となった藤井聡太竜王(19)の戦いぶりは圧巻でしたね。今回の竜王戦では、私も京都・仁和寺の第2局を取材し、しびれるような現場の緊張感を味わいました。

 立会人といえば、今回のようにメディアが注目する一戦でも、粛々と現場を取り仕切る「運営責任者」。人選は主催者側が候補者の対局日程などを見ながら決めます。引退後の棋士でもいいのですが、対局者の師弟や同門などはNGです。

 主な仕事は開始の合図や封じ手の保管・開封、大盤解説、そして運営を巡る対局者間の意見調整や仲裁などでしょうか。最後の「仲裁」というのがミソで、いざとなれば人間力、人格が問われる役回りです。

 10月7日付の当欄では、検分後に「駒を変更したい」と棋士が訴え、立会人が動いた例をご紹介しました。「寒い」「暑い」から「○○がうるさい」といったものまで。「双方を納得させられるベテラン」として、対局者の先輩格にあたる九段の棋士が選ばれるケースが多いようです。

 ◇自薦自粛

 私がお邪魔した仁和寺対局の立会人は、6年前に引退した淡路仁茂九段(71)。竜王戦でも度々立会人を務めるベテランです。

 責任重大ですし、何日か拘束されて負担は軽くないですよね? と現場で尋ねてみると、「控室で若い人と検討するのは純粋に楽しいし、若い世代の力になれるのもうれしい」とおっしゃいます。「最近は『職業・棋士』という雰囲気の上品な棋士が増えてね。あまり苦労はないなあ。とにかく対局者が実力を出せる環境作りができればと思います」。言葉にも温厚な人柄がにじみ出ていました。

 もちろん無報酬ではないので、かつては各棋戦で“立候補”しまくった棋士もいましたが、最終的に連盟は「自薦自粛」を求めたそうです。激しすぎる自己アピールが煙たがられるのは、どの世界も同じですね。

 最後にご報告があります。この企画は今春から8か月間の計14回にわたり、「観る将」代表を名乗る私の素朴なギモンを追求してまいりましたが、今回で最終回となります。私事ながら近々出産を控えており、しばらくの間、休暇をいただくことになりました。

 棋士の方々の食事や服装から舞台裏の様子まで、様々なギモンと答えを皆さんと共有できたことは、何よりの喜びです。

 趣味と実益を兼ね、今後さらに「観る将」の道を究めることになりそうですが、前回掲載分ではデスクから「指す技術も磨け」という助言(?)もありました。機会があるようでしたら、ぜひパワーアップした姿をお見せしたいと思います。ご愛読、本当にありがとうございました!

(松浦彩)

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2547187 0 観る将のギモン 2021/11/25 15:00:00 2021/11/25 15:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211125-OYTAI50010-T.jpg?type=thumbnail

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