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 毎月1回、さまざまな地域のとっておきを紹介するこの企画も3回目になります。きょうは「自慢の特産品を入れた自動販売機」がテーマです。 

 家にいる時間が増えた中、手軽に食べられる特産そうめんの「袋麺」などを自販機に入れた会社があれば、高級品イメージを変えようとお手頃価格の真珠を自販機で扱い、都市部で設置を増やす会社もあります。人の接触を抑えようというコロナ禍の影響でもありますが、新たな魅力の発信にもなっているようです。それぞれ現地記者が報告します。(橋本直人) 

 

 ◇島根 勝部商店・大あなごおむすび 

 

 一口大の身ふっくら 

大あなごおむすびを入れた自販機の前で、社長の勝部圭一さん
大あなごおむすびを入れた自販機の前で、社長の勝部圭一さん

 

 島根県はあなご類漁獲量が2017年から3年連続日本一。県中部の 大田おおだ 市はその半分近くを水揚げする。全長が50センチを超え、脂ののりがいいのが大田の大あなごだ。 

 コロナ禍で卸先がなくなったそのあなごを一口大の切り身にして、水産加工会社「勝部商店」が国道9号沿いの近くの自販機(大田市 五十猛いそたけ 町)に、おむすびにして入れたのは4月。 

 鮮度が自慢のあなごは骨が軟らかくなるまで圧力鍋で炊いた後、焼いていて、ふっくらした身とタレがうまい。「長く愛される定番になってほしい」と社長の勝部圭一さん(44)。 

 市内には色々な大あなご料理を出す店が27軒もあり、市のホームページでパンフレットもみられる。 

 (出雲通信部 中村申平) 

 

 ◇愛媛 宇和海真珠・アクセサリー 

 

 男性も購入お気軽に 

東京・渋谷に今春設置された真珠のアクセサリーの自販機
東京・渋谷に今春設置された真珠のアクセサリーの自販機
専務の松本哲哉さん
専務の松本哲哉さん

 

 愛媛県宇和島市のあこや真珠を使ったアクセサリーの自販機が2~3月、東京・渋谷に置かれた。企画した宇和海真珠の専務、松本哲哉さん(40)は「評判も良く、夏以降、東京など首都圏で常設を増やしていく」と意気込む。 

 カプセルに入れた「真珠ガチャ」(1回1000円)を2年前に導入すると人気で、全国に展開。今春の自販機はホワイトデーを前に20商品(1500~3万円)を扱い、宝飾店に入るのをためらいがちな男性をターゲットに。 

 宇和島は真珠養殖で国内の約4割を生産するが2019年に稚貝の大量死が起きた上、コロナ禍で苦境にある。市では#With Pearlと銘打ったインスタグラムを開設。貝に守られて育つ真珠には「身を守る」意味もあると紹介し、ランドセルにつけた画像を載せるなど身近な利用をPRする。 

 (宇和島通信部 山本徹) 

 

 ◇広島 ファームスズキ・カキフライ 

 

 大ぶりうまみギュッ 

電子レンジが付いたカキフライの自販機
電子レンジが付いたカキフライの自販機
代表の鈴木隆さん
代表の鈴木隆さん

 

 広島市中区本通の土産物店「長崎屋」に2月、カキフライの自販機が登場した。広島県の島、 大崎上島おおさきかみじま 町の養殖会社「ファームスズキ」が塩田跡の池で育てたカキを揚げ、瞬間冷凍。自販機に付いた電子レンジで温めれば、その場で熱々が食べられる。 

 一つ約4センチと大ぶりで、フォークを突き刺すとうまみを含んだ汁があふれ出てきた。 

 代表の鈴木隆さん(45)が6年かけて島内での養殖に成功。海外進出が動機で、飲食店を多数構えるには難しいが、自販機ならと3年前から開発を始めていた。 

 コロナ禍で海外の高級レストランなどへのカキの輸出は半分以下に。一方、東京・虎ノ門にも置いた自販機は電子決済で売り上げや在庫も即時把握できる利点を実感。「離島にいても世界を相手に仕事はできる」と手応えを語る。 

 (広島総局 木村ひとみ) 

 

 ◇徳島 北室白扇・半田そうめん 

 

 湯注ぎつるつるっと 

カップ麺や袋麺など半田そうめんを入れた自販機
カップ麺や袋麺など半田そうめんを入れた自販機
常務の北室淳子さん
常務の北室淳子さん

 

 半田そうめんは太めでコシの強さが特徴だ。袋から麺を出してお湯を注いで5分。つるつるっとすすると、けっこうな食べ応えがある。 

 吉野川沿いの国道192号脇に、半田そうめん自販機(徳島県つるぎ町半田松生)はある。製麺会社「 北室白扇きたむろはくせん 」が昨年12月に据えた。 

 江戸期、川船の港があり塩や油など材料が手に入った。 剣山つるぎさん の麓で稲作に向かない傾斜の多い地だが、寒冷な気候が麺の熟成によく、そうめんは特産に育った。今も約25軒の製麺所がある。 

 北室白扇常務の北室淳子さん(45)は「いつでも手にしてもらえて、ファンを増やしたい」と願う。カップ麺や、5月には徳島産すだちの果汁もかけて韓国冷麺風に味わう袋麺(赤色)を発売。秋には町内で「そうめん食堂」もオープンする予定だ。 

 (美馬通信部 望月弘行) 

 

 特産品などの販売でこの1年余り、新たな知恵を絞られている地域も多いと思います。体験やご感想をはがき(〒530・8551読売新聞大阪本社地方部)、メール(furusato@yomiuri.com)でお寄せください。 

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2153585 0 ご当地とっておき 2021/06/24 05:00:00 2021/06/24 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210624-OYTAI50064-T.jpg?type=thumbnail

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