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大学授業 ハイブリッド…対面とオンライン 併用広がる

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 大学で対面での授業とオンライン授業を併用する「ハイブリッド型」の教育を導入する動きが広がっている。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、対面授業を全面的に再開するめどが立たないなか、新しい学びの形として注目されている。(新井清美)

 関西国際大教育学部で7月に行われた「肢体不自由教育」の授業。尼崎キャンパス(兵庫県尼崎市)の教室には学生15人が着席、75人はウェブ会議システムを使って自宅から受講した。

 「発表を始めます」。兵庫県の自宅から参加した学生(20)が呼びかけると、スクリーンに資料が映し出された。学生の声が教室内で聞こえるよう、中尾繁樹教授がパソコンのスピーカーにマイクを近づけた。

 中尾教授は「対面の方が教育効果は高いが、感染の不安を感じる学生も多い。目配りは大変だが、対面とオンラインの併用は、今の状況では必須だ」と話す。

 学生は「片道1時間半の通学がいらない分、勉強時間を増やせる」と喜ぶ。これに対し、教室で受講した学生(20)は「キャンパスの方が皆で一緒に学んだ実感が湧く」と語った。

 同大学は6月から、ほぼすべての科目で、対面とオンラインのどちらでも授業を受けられる、ハイブリッド型の教育を始めた。5月に対面授業再開について学生にアンケートしたところ、オンラインの希望者が7割を占めたのがきっかけだった。教務課の担当者は「対面を再開しつつ、学生の要望にも応えた」と話す。

 文部科学省が全国の大学などを対象に行っている授業についての調査で、ハイブリッド型にあたる「面接(対面)と遠隔(オンライン)を併用」と回答したのは5月20日時点では7%にとどまったが、6月1日時点で30%、7月1日時点では60%に増加していた。

 関西国際大のように同一の授業で対面、オンラインを選べる形式なら、学生の利便性は高まる一方、教員は高い技量が求められる。

 そのため、ハイブリッド型でも、科目ごとに対面かオンラインかを決めたり、一つの科目でも日によって切り替えたりする形式を取る大学が多いとみられる。教員は負担が軽いが、対面とオンラインが混在し、学生の時間割は複雑になる。

 春学期は原則、オンライン授業をしていた立命館大は、9月以降の秋学期には、「全てオンライン」「全て対面」「併用」のどの方式で授業をするか科目ごとに示したうえで学生に履修登録をさせる。同志社大、関西大、京都産業大なども、ハイブリッド型にする。

 国の教育再生実行会議が7月下旬に始めた「ポストコロナ期における新たな学び」の議論でも、大学のハイブリッド型の教育がテーマになっている。内閣官房の担当者は「オンラインと対面の組み合わせで最大限の教育効果を引き出すことが必要だ」としている。

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1422445 1 ニュース 2020/08/20 15:00:00 2020/08/20 15:00:00 2020/08/20 15:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/08/20200820-OYO1I50002-T.jpg?type=thumbnail

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