野球カステラ、「元祖の味」半世紀ぶり復刻…神戸の老舗
完了しました

バットやグラブなどをかたどった神戸名産「野球カステラ」。半世紀前に製造をやめた「元祖」の老舗菓子店が、期間限定で当時の商品を復刻した。
野球カステラは、大正期に神戸市の旧居留地で野球が盛んだったことなどにちなむ。市内の瓦せんべい店などが製造・販売。一口サイズで店によって味や形は異なる。約50年前には100店近くが扱っていたが、阪神大震災や職人の高齢化などで、現在は約10店に減った。
神戸市企画調整局の特命係長で、市の魅力を発信するNPO法人メンバーの志方功一さん(42)がルーツを調査。約50年前まで販売していた老舗菓子店「本高砂屋」が1921年(大正10年)に「野球」を商標登録し、同時期にカステラを販売した記録が残ることなどから、確認できる限りでは最も古いと結論づけた。
大正期の焼き型も残っており、志方さんは大好きな野球カステラを盛り上げようと復刻を提案。当時のレシピを覚えている職人から生地の配合や味を聞き取るなどして、ボールやバット、キャッチャーミットなど6種類を5日から売り出した。
130グラム入り432円、260グラム入り864円(税込み)。販売は本高砂屋神戸元町本店(中央区)で20日まで。