年始一変…高速道路や空港 Uターン混まず
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「静かな年末年始」が呼びかけられる中での三が日が3日、最終日を迎えた。例年、Uターン客でごった返す駅や空港は閑散。高速道路も目立った渋滞はなく、新型コロナウイルスの影響の色濃い年始めとなった。
関西空港のターミナルビルでは臨時休業の店が目立ち、大きな荷物を持った客もまばら。札幌市の実家に帰省していた大阪府貝塚市の女性(36)は「迷ったが、お盆の帰省も取りやめたし、次いつ会えるかわからないので」と話し、同府泉大津市の実家に帰っていた東京都の会社員男性(34)も「両親は高齢で会える機会が少ないので帰ったが、一切外出しなかった」と話した。
例年、東海道新幹線のぞみは自由席の乗車率が100%を超えるがこの日は10%の便も。新大阪駅のホームはUターンのピークとは思えない静けさだった。毎年10キロ以上の渋滞が発生する中国道上り線の宝塚インターチェンジ付近も、夕方に約2キロ渋滞しただけだった。
一方、京阪神の繁華街では、帰省を諦めた家族連れなどの姿が目立った。NTTドコモの「モバイル空間統計」によると、前年同月比で大阪・梅田の人出は28・2%減、JR京都駅は29・7%減、JR三ノ宮駅は28・3%減にとどまった。
神戸の中華街・南京町を友人と訪れた神戸市須磨区の女子高校生(16)は「4日から部活動が始まるので今日だけは外出しようと決めていた」と笑顔。一方で、飲食店主の男性は「客が増えるのはうれしいが、やはり感染拡大が心配」と複雑な表情を浮かべていた。