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SNSデマ疑い 昨年は2615件、コロナや米大統領選…ネット監視会社調査

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 ネット監視サービス大手「シエンプレ」(東京)がまとめた報告書で、昨年1年間にSNSで拡散した日本語の情報のうち、デマの疑いがあると判断されたものが2615件に上ったことがわかった。最多は新型コロナウイルス関連で、次いで多かったのは昨年の米大統領選関連だった。

 報告書は、ネットで批判が殺到する「炎上」の状況などを同社が分析した「デジタル・クライシス白書2021」。デマについては、情報の真偽検証に取り組むNPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)」(東京)の協力を得て調査した。

 FIJは2017年の設立以降、研究者らと開発したAI(人工知能)を使い、ツイッター上で拡散している真偽不明の情報などを収集。重要度などから検証の候補にするものをスタッフが選んでいる。

 今回、シ社が2020年にリストアップされた情報の集計を依頼したところ、2615件に上り、新型コロナ関連が1110件と約4割を占めた。「お湯を飲むと殺菌効果がある」「深く息を吸って10秒我慢できれば感染していない」などは誤りと確認された。

 大統領選関連は164件で、「トランプ氏の票が埋められた」などの誤情報を基に「不正が行われた」と指摘する投稿が多かった。

 3番目は、「大阪都構想」の住民投票に関する情報で60件。都構想が実現すれば「消防車の到着が早くなる」「水道料金が値上がりする」などの内容は事実ではないと確認された。

 白書は「虚偽動画の作成技術も進化しており、デマの被害を受ける企業や個人がさらに増える可能性がある」と指摘している。

自己評価高いと信じやすく

 国際大グローバル・コミュニケーション・センターの調査では、デマを信じて拡散しやすい人の傾向も明らかになっている。

 同センターは2020年、政治や災害などに関する九つの偽ニュースについて約6000人にアンケートを実施。ほぼ3人に1人がいずれかの偽ニュースに接し、7割以上が信じていた。割合が高い年代は50~60歳代だった。偽ニュースを見た際、他の情報源を探す行動を取った人は、誤りに気付く確率が高くなった。

 調査では、日頃の考え方や行動も聞いており、「自分に自慢できるところがある」や「メディアの与える負の影響に関して周囲の人に注意を促している」などの設問に「当てはまる」と答えた人に拡散させやすい傾向があった。この結果から、「自己評価が高い」「マスメディアに懐疑的」といった特徴がうかがえる。

 同センターの山口真一准教授は「出所がわからないような情報を過信するのではなく、情報の根拠を自分で確かめたり、文章から事実と意見を判別できる力を身に付けたりすることが重要だ」と指摘する。

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1823829 0 ニュース 2021/02/06 06:00:00 2021/02/06 06:00:00 2021/02/06 06:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210206-OYO1I50001-T.jpg?type=thumbnail

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