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宣言解除決定で観光や運輸、回復に期待…7月旅行予約は4割増

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閑散とする関西空港のロビー(3日、関西空港で)
閑散とする関西空港のロビー(3日、関西空港で)

 政府が17日に9都道府県の緊急事態宣言解除を決めたことを受け、観光業界では旅行需要の回復に期待が高まっている。一方、飲食業界では都道府県によって酒類の提供がどこまで認められるか見通せず、厳しい状態が続くとの見方が強い。

■「接種で安心感」

 「ワクチンの接種が進み、旅行に対する安心感が醸成されつつある」

 日本観光振興協会の冨田哲郎副会長(JR東日本会長)は17日の記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの接種率が高まるにつれて、落ち込んでいた観光客数も回復に向かうとの見方を示した。

 旅行大手では、持ち直しの兆しが見える。日本旅行の7月の国内旅行予約人数はコロナ禍前の2019年7月比では8割減だが、前年同月比4割増となった。広報担当者は「接種が進むほど旅行需要は一段と回復するのではないか」と話す。

 プリンスホテルは長野県軽井沢町にある3ホテルの7月の客室予約数が前年同月比7割増となった。

■運航率引き上げ

 運輸各社も旅客回復を見据える。

 日本航空は国内線で、当初の運航計画のうち実際に飛ぶ割合を示す「運航率」を6月の61%(17日時点)から7月には76%に引き上げる。4連休となる7月22~25日は夏休み需要を見込み、86%まで増やす方針だ。

 JR東日本は、確実な運行のメドが立たないため指定席券の発売を見送っていた7月1~15日の在来線特急58本のうち16本の運行を決めた。JR西日本でも、6月に入って高齢者層からの旅行の相談が寄せられるようになっているという。長谷川一明社長は16日の定例記者会見で、「7月下旬には連休もある。臨時列車を含めて増発できる体制を整えたい」と強調した。

■苦戦の飲食店

 一方、飲食チェーンでは慎重な見方が広がる。政府は「まん延防止等重点措置」に移行する東京や大阪など7都道府県で、感染対策の徹底を条件に酒類提供を午後7時まで認めるとしたが、提供の中止要請を続けるかどうかは各知事の判断に委ねられる。

 このため、各社は各都道府県の決定を受けて対応を決める構えだ。ワタミは国内の居酒屋の3分の2にあたる約200店舗で臨時休業しているが、「酒類が提供できても時短では飲めないのと同じ。どの程度再開できるかは見通せない」(広報)としている。

 大阪府では、17日に予定していた新型コロナウイルスの対策本部会議を18日に延期した。酒類を提供する飲食店の扱いを巡って政府と調整がつかなかったためだ。大阪市内に本社を置く和食チェーンの関係者は「営業再開には仕入れなどの準備が必要だ。早く方針を示してほしい」と訴えた。

 昨年以降、緊急事態宣言が発令されるたびに飲食店客数は大きく落ち込んだ。飲食店向けの予約管理サービスを手がける「トレタ」によると、今年の1週間ごとの来店客数は19年の同じ時期に比べて4~7割減っている。今回の宣言解除でどこまで回復するかは不透明なままだ。

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2134989 0 ニュース 2021/06/18 06:00:00 2021/06/18 06:00:00 2021/06/18 06:00:00 閑散とする関西空港のロビー(6月3日、関西空港で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210618-OYO1I50004-T.jpg?type=thumbnail

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