父、情報提供求め続け 真相解明願う…11年前、神戸・高2刺殺

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

堤将太さん
堤将太さん

 神戸市北区の閑静な住宅街で11年前、高校2年の堤将太さん(当時16歳)が刺殺された事件で、容疑者として逮捕されたのは当時17歳の男だった。有力な手がかりがなく捜査が難航する中、自ら街頭に立って情報を求め続けてきた遺族は、真相解明を願った。

 「『本当なのか』と驚くとともに、これまで情報提供を求める活動を重ねてきた思いもあいまって、涙がこみ上げてきました。捜査には大変感謝しています」

 逮捕を受け、遺族は4日夜、兵庫県警を通じてコメントを発表した。

 父親の敏さん(62)は事件後、現場周辺の住宅に何度もチラシを配った。「犯人を見た人はきっといる。一戸も漏らしたくない」。付近の住宅約6000戸を記した手作りの住宅地図を片手に歩いた。

 将太さんは中学時代、野球部に所属し、毎日練習に打ち込んだ。バイクに興味があり、高校卒業後は、整備士を目指して専門学校に通うことを考えていたという。

 事件の2か月ほど前、敏さんが仕事先の建設現場に将太さんを連れて行った際、一回り以上年上の職人らともすぐに打ち解けて配線作業を手伝っていた。敏さんが「お父さんの後を継ぐか」と尋ねると、「ええの? お父さんの仕事をするんやったら、免許がたくさんいるな」と照れながら笑顔で返してくれたという。

 敏さんは4日夜、読売新聞の取材に対し「将太に『捕まったよ』と報告した。真相はまだ分からないので、捜査の進展を待ちたい」と心境を語った。

 中学で将太さんの後輩だった20歳代の女性は「心の中にはずっと事件がある。容疑者が捕まって本当によかったが、何でこんなことが起きたのか、許せない気持ちは変わらない」と話した。

 兵庫県警は4日午後8時半、捜査本部のある神戸北署で記者会見を開いた。真鍋克巳・捜査1課長は、逮捕の経緯などについて「容疑者は当時少年であり、今後の捜査にも支障がある」と繰り返し、回答を避けた。

 県警の元捜査幹部は読売新聞の取材に対し「ご遺族が粘り強く情報提供を求めた活動のお陰だろう」と話した。

スクラップは会員限定です

使い方
「地域」の最新記事一覧
2262755 0 ニュース 2021/08/05 06:00:00 2021/08/05 06:00:00 2021/08/05 06:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210805-OYO1I50000-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)