山鉾巡行、3年ぶりに開催 有料観覧席を3割減で…祇園祭

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3年ぶりの開催が決まった祇園祭の山鉾巡行。感染対策を呼びかけながら伝統の継承を目指す(2019年7月、京都市下京区で)
3年ぶりの開催が決まった祇園祭の山鉾巡行。感染対策を呼びかけながら伝統の継承を目指す(2019年7月、京都市下京区で)

 日本三大祭りの一つで、7月に行われる祇園祭の主要行事「 山鉾やまほこ 巡行」について、主催する祇園祭山鉾連合会(京都市中京区)は20日、3年ぶりの開催を決めた。過去2年はコロナ禍で中止していた。有料観覧席を約3割減らすなどの感染対策を取る。

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 祇園祭は、疫病退散のため、平安時代前期に始まったとされる八坂神社(同市東山区)の祭礼。山鉾行事の歴史は全国で最も古い14世紀に遡るとされ、巡行が複数年にわたって中止されたのは太平洋戦争中以来だった。

 今年は 前祭さきまつり (7月17日)にコロナ禍以前と同様に23基、 後祭あとまつり (同24日)では196年ぶりに復帰する 鷹山たかやま を含めた11基が京都市中心部を巡る。 

 2019年の前祭の巡行には12万人が訪れたが、今年は前祭、後祭ともに日曜に当たり、連合会は見物客が一層多くなると見込む。このため、感染対策として最大約1万6000席の観覧席を7割程度に減らして間隔を空けるほか、テレビでの観覧や食べ歩きの自粛を呼びかける。通常は最長4時間かかる巡行の時間も極力短くする。感染再拡大で緊急事態宣言が発令されれば、巡行を取りやめる。

 巡行に先駆けて山鉾が並ぶ「 宵山よいやま 」など、1か月間続く他の行事も従来通り実施する予定。記者会見した連合会の木村幾次郎理事長は「山鉾を建てること、動かすこと全てが文化の継承。中止が続けば技術の伝承が途絶えかねない」と話した。

 暴風雨や大火で損壊した鷹山は今年の復帰を目指し、史料などを基に昨年、本体を再建。保存会の山田純司理事長は「巡行再開の方針が決まり、安心した。感染対策と準備に万全を期したい」と話した。

伝承と感染対策両立苦心

 「動く美術館」と呼ばれるきらびやかな装飾が特徴の祇園祭の山と鉾は、くぎを使わずに荒縄で部材を固定する「縄がらみ」で組み立てる。巡行を中止した昨年も34基中17基が路上での「山鉾建て」を行うなど、感染対策と技や文化の継承の両立は伝統行事にとって重要な課題となっている。

 祇園祭と同様、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている各地の「山・鉾・屋台行事」も感染状況を勘案しつつ再開の動きが出だした。長浜 曳山ひきやま 祭(滋賀県長浜市)では今月14日、出番の曳山4基が巡行。春の高山祭(岐阜県高山市)は14、15日、屋台行事のひきそろえが雨で中止になったが、屋台が蔵で公開され、一部は周囲を回った。

 一方、多くの人出が見込まれる祭りやイベントは、感染防止を理由に再開が見送りになったものもある。京都三大祭りの一つ、「 葵祭あおいまつり 」では5月15日の行列が3年連続で中止され、祭りのヒロイン「 斎王代さいおうだい 」も選ばないという。関係者は「約500人の行列参加者が着付けや化粧をする際に過密になり、万全な感染防止対策を講じられない」としている。

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2939111 0 ニュース 2022/04/21 06:00:00 2022/04/21 13:14:18 2022/04/21 13:14:18 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/04/20220421-OYO1I50001-T.jpg?type=thumbnail

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