【#野球しよう・彼女たちと白球】初の甲子園出場校 元コーチの男性…女子野球 夢のつづきを 消防士辞め進学、明治大に同好会結成

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 今春、明治大で女子硬式野球チームが産声を上げた。同好会として結成したのは、高知市出身の元男子高校球児で、同大学1年の藤崎 匠生しょう さん(24)。外部コーチとして指導した母校の高知中央高(高知)が昨夏の全国選手権決勝に進み、高校女子で初めて甲子園でプレー。夢をかなえた姿に「女子が野球を続ける環境を作る」と消防士を辞め、東京六大学初の体育会系女子硬式野球部を目指して走り始めた。

女子野球リーグ、今季3地域で誕生…全国規模も視野
明治大に同好会を結成した藤崎さん(右)。初練習でスクールカラーの紫紺を用いたユニホームに袖を通した(神奈川県海老名市で)
明治大に同好会を結成した藤崎さん(右)。初練習でスクールカラーの紫紺を用いたユニホームに袖を通した(神奈川県海老名市で)

 今月7日、神奈川県の球場に藤崎さんと女子学生約10人が集まった。明治大学女子硬式野球クラブの初練習だ。ソフトボールや軟式野球の経験者、プロ野球が好きな未経験者と経歴は様々。中学、高校でソフトボール部だった3年の志岐有香さん(21)は「やっぱり野球がしたかった」と喜んだ。

 藤崎さんは高校時代、甲子園出場はかなわなかった。100年近い歴史を持つ国内最古の野球リーグで「学生野球の原点」とされる東京六大学野球への憧れもあったが、地元で消防士に。女子野球との出会いは2019年、母校で女子硬式野球部の練習を見た時だ。顔に球が当たっても守備練習を続ける姿に感動し、外部コーチとして指導を始めた。

 進路相談にも乗るうちに「野球を続けたいけど環境がない」という声を聞き、厳しい現実を知った。高校の女子硬式野球部は急増し、今春に全国で50校を超えたが、大学は約10校。「女子も東京六大学で続けられないか」。思いが膨らんだ。

 昨夏、甲子園での神戸弘陵高(兵庫)との決勝を客席で見守りながら、「自分が一から始めよう」と決意した。農学部を受験して合格し、消防士を辞めた。反対する親族もいたが、母は「決めたことはやりきって」と背中を押してくれた。アルバイトをしながら大学生活を送る。

 入学後、大学公認サークルになるのに半年、体育会の部となるにはさらに長い年月が必要と知ったが、心は折れなかった。SNSに全国の女子球児から「目標ができました」などとメッセージが届いたからだ。

 監督としてSNSを通じて集まった女子学生20人と白球を追う。「いつか東京六大学全てに女子硬式野球部が生まれ、リーグ戦ができたら」と夢を語った。

(上田真央)

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