児童養護施設「18歳上限」撤廃も、自立支援になお課題…発達障害抱える子の増加も

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 虐待などの理由で児童養護施設や里親の元で暮らす子どもの支援について、改正児童福祉法が今月成立し、原則18歳までだった対象年齢の制限が2年後に撤廃されることになった。施設では、発達障害など自立に困難を抱える子どもが増えており、親を頼れないケースも多い。今後、施設の体制拡充とともに、社会の中でどう支えていくかが課題となる。(生田ちひろ)

 児童福祉法は、児童養護施設などで暮らせる年齢を原則18歳未満と定めている。22歳まで延長できる仕組みもあるが、適用は少ない。

 施設を出た子どもは「ケアリーバー」と呼ばれ、厚生労働省が昨年公表した実態調査では、5人に1人が収入より支出の多い「赤字」の生活だった。虐待などの理由で親を頼れないだけでなく、子ども自身が困難を抱えているケースは多い。

 施設では発達障害を抱える子どもが増えており、その支援が課題の一つとなっている。

 厚労省が5年ごとに実施する別の調査では、最新の2018年で、入所児童4万5551人のうち、対人関係を築くのが苦手な「自閉症スペクトラム障害」がある子どもは4235人おり、10年前(1374人)の3倍に増えた。衝動的に行動しやすい「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」は3914人で3・1倍、読み書きなどが不得意な「学習障害(LD)」は758人で1・4倍だった。入所児童全体に対する割合も、それぞれ1・5~3・3倍になっていた。

 発達障害への理解の広がりで、受診が進んだことが背景にあるとみられる。

 発達障害は生まれつきの脳機能障害が原因とされるが、福井大の杉山登志郎客員教授(児童青年精神医学)は「虐待の影響で、人間関係を築けなかったり、多動になったりする場合があり、先天性ではないのに発達障害と診断されているケースも多い」と指摘する。

心落ち着かせる薬

 心理面に問題を抱える子どもを預かる児童心理治療施設。関西のある施設の施設長の男性は「対応が難しい子どもは、実感として増えている」と打ち明ける。

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