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高知城を案内する岩崎さん(高知市で)
高知城を案内する岩崎さん(高知市で)

 ◇土佐観光ガイドボランティア協会顧問 岩崎義郎さん91

 太平洋を思わせるブルーのジャケットと帽子をかぶり、高知城や高知市内の史跡など県内の名所で観光客をもてなす。1989年に土佐観光ガイドボランティア協会が発足した時からのメンバーであり、今も現役だ。

 「実は、この石垣には小さく文字が刻まれているんです」

 高知城の案内では、普通なら素通りしてしまうようなポイントに目を向けさせて隠された謎を紹介し、客を引き込む。

 中土佐町生まれで、高校卒業後に紡績会社のサラリーマンに。毎日、仕事場と寮の行き来で、人と交流することがあまりなかった。

 20年ほどの県外生活を経て高知に戻り、定年退職後、「第二の人生」を考えていた時、高知市で観光ガイドボランティアを初めて募集することを知った。歴史に精通していたわけではなかったが、「『会社人間』から『社会人間』にならねば」と、養成講座を受けた。

 協会設立当時は、全国的にボランティアガイドが普及しておらず、観光客から怪しまれることも。夏の炎天下で、何時間も観光客に声をかけつづけたこともあった。

 ガイドにとって“強敵”である全国の坂本龍馬ファンにも満足してもらえるよう、関連本を読みあさった。土佐の歴史をわかりやすく伝えるのに必要であれば、他県にも足を運び、これまでに高知のガイド本を4冊出版した。

 ガイドをした観光客は数知れないが、常に相手のことを考え、丁寧なもてなしを心がけてきた。どこの出身か、なぜ高知を旅先に選んだのかなど、事前に案内する人の情報を集めて準備をする。「ガイドは、こちらの知識を押しつけるのではなく、お客さんと一緒につくりあげるもの」というのがモットーだ。

 91歳になった今も月3回程度、高知駅前などで観光客を待つ。体力は落ちてきたが、観光客が立ち止まってみている間に、先に階段を上って息を整えておくなど、観光に集中してもらうための心遣いも忘れない。

 元気の源は、知識を増やしたお客さんの、「へぇ」という感心したうれしそうな顔を見ることだ。

(中西千尋)

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51970 0 人あり 2018/12/03 05:00:00 2018/12/03 05:00:00 高知城を案内する岩崎さん(3日午前11時40分、高知市の高知城で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181202-OYTAI50001-T.jpg?type=thumbnail

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