医療功労賞 県内2人

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 長年にわたり地域医療に貢献した人をたたえる「第47回医療功労賞」(読売新聞社主催、厚生労働省、日本テレビ放送網後援、損保ジャパン日本興亜協賛)に、県内からは医師江口寿栄夫さん(85)(高知市)と保健師広末ゆかさん(57)(田野町)が選ばれた。表彰式は23日、県庁で行われる。

 ◇障害者 リハビリに尽力

 ◇医師 江口寿栄夫さん 85 高知市

半世紀にわたる障害児者医療の実践を振り返る江口さん(高知市若草町の自宅で)
半世紀にわたる障害児者医療の実践を振り返る江口さん(高知市若草町の自宅で)

 江口さんは岡山大医学部大学院を出て、1964年から2年間、高知市の県立整肢子鹿園(肢体不自由児施設)に勤務。米国留学を経た70年に園長となり、97年まで脳性マヒなどの子どものリハビリや補装具の処方に尽力した。過疎地での巡回相談も22年で8800件余に上った。

 吉備国際大学(岡山)の教授として理学療法士らの養成に尽くした後、2007年から南国市の重度障害児者施設「土佐希望の家」(現・土佐希望の家医療福祉センター)の施設長などを務めた。

 日本のリハビリ医学が始まったばかりの1960年代は、手足におもりをつけるなどの機能回復訓練が「虐待」と誤解されることもあったという。今のリハビリは障害を治すだけでなく「残された機能を最大限に引き出し、自立を援助する」ことと考えられており、施設にも多面的な支援が求められるため、各地の学会に足を運んで、最新の知見を学んだ。

 仕事一筋、健康そのものだったが、昨年11月に関節リウマチを発症。自宅で療養中だが、副施設長の肩書は残っている。「ようやく散歩できるようになった。これからも頑張りますよ」とほほえむ。

 ◇集い支え合う場を提供

 ◇保健師 広末ゆかさん 57 田野町

なじみのお年寄りに近況を尋ね、談笑する広末さん(田野町の「なかよし交流館」で)
なじみのお年寄りに近況を尋ね、談笑する広末さん(田野町の「なかよし交流館」で)

 広末さんは田野町生まれ。県立の病院で看護師として働いた後、保健師として勤めた。

 当時は、母子保健や感染症予防に成果を上げた「駐在保健婦制度」が廃止され、保健行政が混乱した時期。それまで引き継がれてきた「家族台帳」が紛失していて、訪問先での聞き取りがうまくできないこともあったという。

 そんな中、こまめに家庭訪問をして住民の声に耳を傾け、理想の保健師像を模索。安芸保健所、田野町役場時代は障害児者の自助グループや育児に悩む母親の会を結成。さらに同町を含む中芸広域連合で保健福祉課長、今は地域包括支援センター長として地域を引っ張る。

 特に、2003年に同町で開所した「なかよし交流館」は、高齢者や障害者などの枠を超え誰もが気軽に集い支え合う場所。県内約50か所ある「あったかふれあいセンター」の原型とされる。

 17年には、5年にわたる学校や教委との議論を経て、障害の有無にかかわらず、親子が交流したり体験学習したりする「遊分舎あそぶんじゃ」を同町内に開いた。「保健センターはハードルが高いので、空き家を使いました」の一言に優しさがにじんだ。

62551 0 ニュース 2019/01/22 05:00:00 2019/01/22 10:42:13 2019/01/22 10:42:13 半世紀にわたる障害児者医療の実践を振り返る江口さん(高知市若草町の自宅で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190121-OYTNI50125-T.jpg?type=thumbnail

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