旧陸軍跡地一部 県購入へ

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弾薬庫と講堂 「貴重な戦争遺跡」

検討委設置 保存・活用探る

 高知市曙町の旧陸軍歩兵第44連隊兵営跡地の一部(約5500平方メートル)について、尾崎知事は28日の県議会本会議で、国から購入する方針を明らかにした。跡地には戦時中の弾薬庫と講堂が残り、「貴重な戦争遺跡だ」として市民団体が保存を呼びかけていた。新年度以降、専門家らによる検討委員会を設置、建物の具体的な保存・活用策を探る。(石塚直人)

 一帯は1897年から兵営として使われた。戦後、高知大学に隣接した2棟を含む約5500平方メートルは、国立印刷局高知出張所の用地となり、2011年の閉鎖後は四国財務局高知財務事務所が管理している。

 地元有志らは11年に「旧陸軍歩兵第44連隊の弾薬庫等を保存する会」を結成して、高知市などに用地取得を働きかけた。しかし、同市は「取得には4億円ほどが必要で、財源のめどが立たない」などとして断念。同事務所は16年、一般競争入札による用地売却の方針を示した。

 その後、県文化財保護審議会が「弾薬庫等は県保護有形文化財の価値がある」と答申したことなどから、県が2度にわたり同事務所に競売手続きの凍結を要望、この日が期限となっていた。

 県側の答弁によると、昨年以来の国との協議で、無償・有償での貸与、等価の土地との交換などを交渉したが、どれも認められなかった。

 尾崎知事は本会議で「多くの県民が出征し、歴史を語り継ぐのに最適な地であること、県立歴史民俗資料館の収蔵庫が満杯で新たな施設が必要なことなどから(購入を)決断した」と述べた。

 県が購入の方針を示したことについて「保存する会」の岡村正弘・共同代表(平和資料館・草の家館長)(81)は「念願がかなった。県の粘り強い交渉と英断に敬意を表したい」と高く評価。地元「朝倉まちづくりの会」の板原正伸会長(79)は「父親もここから出征した。近くに陸軍墓地などもあり、戦争の歴史を語り継ぐとともに、住民が気軽に地域や文化について学べる場所として整備してほしい」と要望した。

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