地元の魅力 若者にとどけ

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ユズの収穫体験を行った生徒たちと川久保さん(左上)ら(香美市で)
ユズの収穫体験を行った生徒たちと川久保さん(左上)ら(香美市で)
カツオのたたき作りを体験する生徒たち(高知市で)
カツオのたたき作りを体験する生徒たち(高知市で)

出身の会社役員企画 中学生に農業体験

 若者の県内定着を目指し、地元の魅力を伝える「活性化プロジェクト」を展開しようと、高知市出身でウェブコンサルティング会社「プラセム」(福岡市)取締役、川久保公成さん(29)が動き始めた。「地元を好きになってもらって、人口減少が続く高知の将来を盛り上げてほしい」と期待を込める。(飯田拓)

「定着して将来盛り上げて」

■ユズ収穫、たたき作り

 昨年11月、探究学習を重視する土佐塾中学校「まなび創造コース」の1年生が、佐竹農園の管理する農園(香美市物部町)でユズを収穫した。果汁搾りも体験し、栽培方法などについても学んだ。数日後には わら 焼きでカツオのたたき作りを体験し、自分たちで搾ったユズ果汁をかけて味わった。

 土佐塾中は、川久保さんの母校だ。「高知の生徒でも農作業経験がなかったり、ユズが有名なことを知らなかったりする。『仕事がない』と県外に出る若者も多いが、アンテナを張れば県内でも魅力的な産業が見つかることに気づいてほしい」。最初は興味の薄そうだった生徒が、枝切りばさみで収穫するうちに楽しげな表情を浮かべ、終盤には積極的に質問するなど手応えを感じたという。

■衰退実感

 プロジェクトを企画したのは、地元の衰退を実感したからだ。実家は高知市中心部の帯屋町商店街で67年前から続く学生服販売店「高知洋品」。幼い頃、商店街のおじさんやおばさんが子守や遊び相手をしてくれ「商店街全体が親みたいだった」。だが近年は個人経営の飲食店など慣れ親しんだ店が一つ、また一つと姿を消した。帰省のたびに人通りも減り、実家の売り上げも少子化で伸び悩む。

 一方、自身が県外で進学、就職したことで故郷を客観でき、大きな可能性も感じている。コロナ禍の運動不足で全国的に筋トレ人気となり、低脂肪・高タンパクのジビエ(野生鳥獣の食肉)が脚光を浴びており、害獣対策も兼ねて高知のジビエをブランド化できないか。健康志向の高まりに乗じ自慢の県産野菜をPRできないか。「あとはアイデア次第だと思う」

■発想力に懸ける

 高知の未来を、若者の柔軟な発想力に懸けてみたい。今後も第2弾、第3弾とプロジェクトを仕掛け、気づいていない地元の魅力を体感してもらい、活性化に結びつけていく機会を作る。「そうした若者が起爆剤となり、高知の経済を押し上げてほしい。まずは高知を好きになってもらう必要がある」。育ててもらった地元に恩を返すため、努力は惜しまないつもりだ。

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2860449 0 ニュース 2022/03/24 05:00:00 2022/03/24 05:00:00 2022/03/24 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/03/20220323-OYTNI50022-T.jpg?type=thumbnail

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