「益城の復興支える」転身 埼玉・川越市から応援、町職員に

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益城町職員に転身した大塚さん(中央)
益城町職員に転身した大塚さん(中央)

 埼玉県川越市の職員だった大塚保成さん(30)が、熊本地震で被災した益城町の正職員に転身し、復興を支えている。応援職員として町に派遣された際、被災者からかけられた「ありがとう」の言葉が転身を決意させた。大塚さんは「益城の復興に向け、力を尽くしたい」と意欲を語る。

 川越市職員だった2016年4月、益城町の被害状況をテレビで知った。頭によぎったのは11年の東日本大震災。当時、大学生だった大塚さんは学業を優先し、現地ボランティアには行かなかった。そのことが、ずっと心残りで、「今度は力になりたい」と、すぐに応援職員に志願した。

 その年の10月に派遣され、道路の迂回うかい路新設などを担当。地権者に早期復旧の意義を説明し、用地を提供してもらう交渉を担った。

 川越市で担当していた専門分野だったが、「自宅が被災した人が多く、それどころではないはず」と心苦しい思いで業務にあたった。

 しかし、被災者でもある地権者の多くから返ってきたのは「復興へ、頑張ってくれてありがとう」との言葉だった。大塚さんは「自らの生活で精いっぱいなはずの皆さんの言葉に奮い立った」と振り返る。

 だが、任期は半年。事業が本格化する時に戻らなければならず、悔しさが込み上げた。

 川越でも、いつも益城のことが頭にあった。休暇には「里帰り」するように益城へ行き、元同僚とバーベキューを楽しむなど交流を続け、災害に強い町を目指す復興計画などを聞かされていた。

 「自分も、最後まで復興をやり遂げたい」との気持ちが徐々に強くなり、18年に社会人経験者向けの採用試験を受験して、合格。川越市の上司からも「頑張ってこい」と背中を押してもらい、19年3月、益城町職員として新たな一歩を踏み出した。

 現在、復興整備課の一員として道路整備などのまちづくりを担っている。緒方信一郎係長(44)は「経験のある職員が少ない中、とても頼りになる存在」と語る。

 復興に向け、力を合わせて取り組む日々は、忙しいが、とても充実していると感じている。熊本地震から4年半あまりが過ぎたが、町の復興は道半ばで、大塚さんは「第二の故郷の再生へ、一歩一歩進みたい」と力を込めた。

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1599713 0 ニュース 2020/11/04 05:00:00 2020/11/04 05:00:00 2020/11/04 05:00:00 益城町職員に転身した大塚さん(中央)(益城町役場仮設庁舎前で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201103-OYTNI50032-T.jpg?type=thumbnail

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