八代・坂本支所再建「現在地が最適」
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昨年7月の豪雨で壊滅的な被害に遭った八代市坂本支所の再建に関する有識者検討会は9日、現在地での再建を最適とする検討結果を中村博生市長に報告した。市は検討結果を踏まえ、3月末までに再建場所を正式に決定する。着工時期は未定だが、2025年までの整備を目指す。
検討会は、5か所の候補地について安全性や利便性など7項目を比較、検討した。その結果、球磨川流域の治水で安全が確保されるほか、歴史的に地域住民が使っていたこと、地権者との交渉や手続きに要する時間などを考慮し、現地再建が候補の筆頭となった。
代替案としては坂本中の利用を挙げ、高台の3か所が3~5番目の候補地とした。
また、国、県と宅地かさ上げを協議することや、まちづくりの一体的整備、防災拠点機能の検討といった付帯意見も付けた。
検討会長の柿本竜治・熊本大大学院教授(土木計画学)は「出来るだけ早期の整備が望まれており、現地を外す理由は難しかった」と説明。中村市長は「今の所がいいという住民らの話を聞いており、総合的によかった」と応じた。
市復興推進課によると、新しい支所は約1万2000平方メートルの敷地に、コミュニティセンターや消防署、駐在所などの機能を複合して再建を進めるという。