村見守る大木色づく 五木村・ダム予定地

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色づいた田口の大イチョウ。真上に頭地大橋が通る
色づいた田口の大イチョウ。真上に頭地大橋が通る

 五木村の旧中心部にある「田口の大イチョウ」が色づき、見頃を迎えている。国の川辺川ダム計画の水没予定地にあり、移植も浮上したが、計画の中止に伴って白紙になった。ただ、現地では新たな治水対策として、大雨時だけ水をためる流水型ダム(穴あきダム)の検討が進んでおり、豪雨の際には水没する可能性が出ている。村を見守ってきた大木の先行きは決まっていない。

 高さ約30メートル、樹齢は推定500~600年とされる。旧国道沿いにあり、かつては子どもたちや人々が集う村のシンボル的な存在だった。村で大イチョウにちなんだ民宿「いちょう」を営む山村光代さん(61)は「祭りや綱引きが行われ、みんなが集うよりどころだった」と懐かしむ。

 1966年に発表された川辺川ダム計画で水没予定地の住民は村内外に移転した。そばの高台などには代替地が設けられ、イチョウの移植も決まった。

 ところが、「脱ダム」を掲げた民主党政権が2009年にダム計画の中止を決定。イチョウは代替地に移植される予定だったが、12年の調査により、移植作業で木が枯れる恐れが指摘され、中断された。

 イチョウの真上には13年、代替地につながる頭地大橋(長さ487メートル、高さ68メートル)が開通した。地元で観光ガイドをしている豊原袈年さん(75)は「橋の上からも高台からも見えない場所にあり、あまり知られていない木になってしまった」と嘆く。

 新たなダムの完成時期は未定。仮に流水型で建設が決まれば、大雨時に水没の恐れがある。村の担当者は「一時的とはいえ、年を重ねた大木が洪水に耐えられるのかどうか」と心配している。

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