<見えない存在>超人的な力 憧れ今も
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小野篁
平安時代の公卿・小野
篁は学生時代、過ちを犯したが、朝廷の実力者・藤原
篁は身長が6尺2寸(約1メートル88)とかなり大きく、漢詩、和歌、書の達人で文武両道だった。坂井田良宏住職(74)は「多才で優れた体格を持つ篁は、人間離れした力を持っていたと考えられたのでは」と推し量る。
本堂前の閻魔堂には篁の作と伝わる「閻魔大王
そんな篁の姿を一目見ようと、参拝者が増え始めたのは約10年前。森見登美彦さんの小説「有頂天家族」や江口夏実さんの漫画「鬼灯の冷徹」で篁が登場し、女性ファンが訪れるようになった。
昨年には、京都観世会の能楽師たちが江戸期の
坂井田住職は「地獄があまり信じられなくなった現代でも篁がもてはやされるのは、いつの時代も心のどこかで超人的な力を持った存在を求めているからではないでしょうか」と話す。