<3>多様な性 光あてる

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岩本さん(前列右)が結成した「そらにじ京都」の交流会。当事者同士が胸の内を明かせる居場所の一つになっている(9月、右京区で)
岩本さん(前列右)が結成した「そらにじ京都」の交流会。当事者同士が胸の内を明かせる居場所の一つになっている(9月、右京区で)

「そらにじ京都」自助会設立、交流

 性別適合手術や戸籍の変更を経て、トランスジェンダーの岩本弥生さん(52)(右京区)は社会的にも女性になった。2010年秋、LGBT(性的マイノリティー)への理解を求めて行進する「関西レインボーパレード」のただ中にいた。

 LGBTシンボルカラーの虹色の旗や横断幕が大阪・御堂筋になびく。「日陰の存在」と思っていた当事者たちが、性の多様性を啓発し、白昼に闊歩かっぽする姿を見て自分の意識が変わりつつあることを自覚した。

 ずっと女性として生きられる場所を探してきた。京都を飛び出し、新宿や大阪の夜の街に安らぎを求めた。虐げられることも仕方ないと、どこかで諦めていた。

 ただ、周囲で通行人に手を振る仲間は、もっと広い視野で見ていた。どんな境遇にある人も自分を偽る必要のない社会を実現しようと、歩いていた。私だけ立ち止まっていられない――。

 9月中旬、右京区役所の会議室に集まったLGBTの当事者ら15人の悩みや胸の内に耳を傾けた。1月に自ら発足させた自助会「そらにじ京都」。新型コロナで延期が続き、8か月ぶりに開かれた交流会だった。

 「ふんわりしていて、何ができるようになるかわかりにくい」。この日は、9月に京都市で始まった「パートナーシップ宣誓制度」に話題が集中し、当事者目線で活発に意見が交わされた。

 この10年間、全国各地で交流会に参加してきた。参加者の率直な声に耳を傾ける中で、思い悩む当事者に寄り添い、支えることが自分の役割だと思えるようになった。交流会では自分の体験を隠さずに語る。男として生まれ、女として歩んできた軌跡が、誰かの生きるヒントになると信じている。

 障害者らが働く事業所で支援員として勤務する傍ら、来春、京都市の中心部でレインボーパレードを主催することを計画中だ。「居場所がないと悩んでいる人も多いはず。虹色の旗を見て、『自分だけじゃない』と安心してほしい」

 LGBTの虹は6色で彩られている。それぞれの個性の色が加わって初めて、七色がそろう。「6色の虹」には、そんな思いを込めている。「社会を変える力はない。それでも、誰か一人でも自分らしく生きられる手助けができれば、上出来かな」

 1~2月ごと1回 意見交換会

 「そらにじ京都」は1~2月ごとに1回、京都市を中心に、会議室やカフェで交流会などを開く予定だ。当事者は、自分の性的指向を明かす必要はなく、LGBTへの理解を深めたい人や支援者も意見交換できる。

 交流会への参加希望者は、代表の岩本弥生さん(ichigo.milk.2004@docomo.ne.jp)にメールするか、そらにじ京都のツイッターアカウントにダイレクトメッセージを送る。

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1636276 0 七色をさがして 2020/11/19 05:00:00 2020/11/19 05:00:00 2020/11/19 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201118-OYTAI50020-T.jpg?type=thumbnail

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