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<中>オンライン開催に活路

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おんらいん京都マラソンで使用する計測アプリ「TATTA(タッタ)」の画面。走った時間や距離、経路が記録される(京都市で)
おんらいん京都マラソンで使用する計測アプリ「TATTA(タッタ)」の画面。走った時間や距離、経路が記録される(京都市で)

 「オンラインマラソンって寂しいよね?」

 参加者数は約1万人。走り始めると、ひとりぼっちであることが気になった。ランナーは好きな時間に好きな場所を、スマートフォンのアプリで距離を計測しながら走ることができる。便利だが、沿道の声援を励みに奮起することもなければ、水やバナナをくれるスタッフもいない。

 「普段のジョギングと変わらんやん」。そう感じるランナーは多いようで、走る間の孤独感を和らげる取り組みも始まっている。

 「2キロを超えました。いいペースですね」

 鴨川沿いを走る記者(29)に、イヤホンを通して女性トレーナーのエールが届く。7日早朝、運動支援アプリ「ライブラン」のイベントに参加していた。

 決められた時間にアプリを起動し、「空からつるされているような姿勢で」「あごを上げず、30メートル先を見て」などとアドバイスを受けながら走る。

 他の参加者の走行状況はトレーナー側に集約されており、「横浜市の○○さんと同じペースです」などと実況もある。全国のランナーと一緒にゴールを目指す「並走感」を味わえた。

 この日は京都マラソンとのコラボで、宇治茶の製法にまつわる小話なども披露され、50分間で7・4キロを退屈せずに走りきった。

 コロナ禍で今年度、府内では軒並みマラソン大会が中止になったことに伴い、主催者はオンライン開催に活路を求めている。府内では京都、福知山マラソンがオンライン化、京都木津川マラソンは距離、タイムを自己申告する「仮想大会」として開かれた。

 オンラインの特徴は経費があまりかからないことだ。福知山マラソンの担当者は「道路を通行止めにする調整もなく、警備にかかる人件費も必要ない」と話す。

 初心者のハードルが低いという利点もある。京都マラソンの担当者は「通勤中のウォーキングも『ラン』として計測して構わないんです」と背中を押す。

 コロナ禍前は、全国各地のマラソン大会が参加者数を競っていた。ある大会の担当者は「オンラインは、リアルな大会を再開するまで、常連をつなぎとめる苦肉の策」と本音を漏らす。

 ライブラン参加の4日後にも同じコースを走った。前回より足は軽く、爽快な気分で自宅に戻った。スマホを見ると、画面に「0・00キロ」の表示。設定ミスで計測が行われていなかった。「失われた7キロ」は戻らず、完成した原稿データが全て消えた時に似た虚脱感が襲った。

 「オンラインならでは」のマラソンの魅力と、恐ろしさを思い知った。

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1868294 0 コロナ下を走る 2021/02/26 05:00:00 2021/02/26 05:00:00 2021/02/26 05:00:00 おんらいん京都マラソンで使用する計測アプリ「TATTA(タッタ)」の画面。走った時間や距離、経路が記録される(京都市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210225-OYTAI50005-T.jpg?type=thumbnail

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