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「観光地だけでない京都のまちの魅力を広めたい」と話す以倉さん(下京区で)
「観光地だけでない京都のまちの魅力を広めたい」と話す以倉さん(下京区で)

コロナ禍でも人気「定番以外の魅力広める」

 府民らがガイドを務め、定番ではないコースを案内するまち歩きツアー「まいまい京都」。2011年に始まってから10年が過ぎ、コロナ禍に直面しても新機軸を打ち出して、多くの参加者を引きつけている。代表の 以倉敬之いくらたかゆき さん(35)に、人気の要因や今後の目標を聞いた。(布施勇如)

 「廃線マニアとハイキング! 幻の関西鉄道大仏線を追う」「まるで近代建築の見本市! 建築家とめぐる京大キャンパス」――。まいまい京都のホームページには、ユニークなタイトルのツアーが並ぶ。行楽期の春と秋は、月平均で約80コースを企画する。

 「戦災が比較的少なかった京都には、各時代の痕跡や建物、路地裏など面白いものがたくさんある。国宝級の神社仏閣や観光地だけではなく、多種多様なまちの魅力を地元の人にも府外の人にも広めたい」。ツアー開始当初から、以倉さんの思いは揺るがない。

 「まいまい」は、「うろうろする」という意味の京言葉。1・5~3キロ程度のコースを2~3時間で回り、参加費は保険料込みでおおむね3500円前後に設定。定員は15~20人を基本としている。

 ガイドは、出版物やインターネットを通じ、スタッフたちが特定の分野に造詣が深い人を見つけて依頼する。10年間で約600人が引き受けた。「『これ、むっちゃ面白いねん』というガイドの情熱が参加者に伝わるように」と、ツアーの企画やタイトルを議論して練り上げる。

 終電運行後の地下鉄駅や、浸水対策で雨水を流す幹線を見学するツアーなど、京都市との共同企画も人気。一方で、「民間の自立性」を重んじ、参加費から市に所定の金額を払うことはあっても、公金は一切受け取らない。「企画やガイドの人選に縛りがかかるかもしれないし、予算がつかなくなったら終わってしまうから」

 コース数、参加者数とも順調に増えていったが、コロナ禍が顕著になった昨年4~5月は、通常のツアーを全て中止。代わりにオンラインツアーを導入した。

 日本史家の磯田道史さんが二条城を案内した「禁断エリア徹底潜入」では、本丸御殿の修理現場も紹介し、約900人が視聴。昨年1年間では通常のツアーとオンラインで計約1万7000人が参加し、過去最高の売り上げとなった。

 「『京都に行くなら、まいまいに案内してもらおう』と言われるようになりたい。まだまだ道半ば」と以倉さん。一方で活動を府外に展開し、18年に「まいまい東京」、今年10月には「まいまい東海」がスタートした。「まち歩きの楽しさを全国に広めたい」。さらに先を見据える。

 今後、まいまい京都のツアーに同行取材する「まいまいと歩く京都」を随時掲載します。

●以倉敬之さん 大阪府泉南市出身。高校中退後、吉本興業(大阪市)の子会社でライブハウスの運営に従事した。20歳からNPO代表や会社社長として各種イベントを企画、運営。まいまい京都は任意団体で、約30人のスタッフがいる。

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2518501 0 まいまいと歩く京都 2021/11/14 05:00:00 2021/12/06 09:07:51 2021/12/06 09:07:51 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211113-OYTAI50016-T-e1638749267120.jpg?type=thumbnail

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