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七条「えんまさん」鎌倉期作

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閻魔王像のそばで笑顔をみせる正法寺の吉川住職(下京区で)=土屋功撮影
閻魔王像のそばで笑顔をみせる正法寺の吉川住職(下京区で)=土屋功撮影

龍谷ミュージアム 調査

 京都市下京区西七条にある小さなお堂「七条えんま堂」にまつられている閻魔えんま王像が、龍谷ミュージアム(下京区)の調査で鎌倉時代の作であることがわかった。江戸時代中期、京都のえんま堂ベスト5にもランキングされていたという。お堂はにわかに注目を浴び、地域興しの一助にと期待されている。(増田弘治)

商店に軒を接してひっそりとたつ「七条えんま堂」(下京区で)
商店に軒を接してひっそりとたつ「七条えんま堂」(下京区で)

 江戸中期 えんま堂5選に

 お堂は西大路七条交差点の東、七条通の南側にある。ご本尊は「不動明王」だが、地元では「えんまさん」と呼ばれてきた。冥界めいかいで死者の罪を裁くといわれる閻魔王を含む10人の王(十王)の像がすべてそろう。

 地元商店街「西七繁栄会」の渡辺道夫会長(72)は、「子どもの頃、夏休みの宿題でお堂を写生したことはあるけれど、中に入ったことはないし、よう知らん存在でした」と明かす。

 2014年、西七条地区を含む京都駅西側地域の活性化計画が持ち上がった。

 「そういえば、お堂に古そうなえんまさんがいたはる」「由来を調べてもろたらどうやろ」。地元の依頼を受け龍谷ミュージアムが18年、調査にとりかかった。

 閻魔王像は高さ44センチ。彫刻の専門家である研究者が裏返すと、江戸時代に修理をしたとする書き付けがあった。ただ、木材の使い方が江戸期の作風とは明らかに異なり、さらに古い鎌倉時代のものであることがわかった。

 閻魔王とともにまつられている「十王坐像ざぞう」も、台座の構造、木彫の手法から室町~南北朝時代の作だったことが明らかになった。渡辺さんたちは「せいぜい江戸時代のもんやろうと思っていたのに」とあっけにとられたという。

 調査が進むと、江戸中期に著された庶民向けの観光書「京羽二重大全」に京都のえんま堂「ベスト5」の第5位として「十王堂 西七条村」が紹介されていたこともわかった。トップは「千本ゑんま堂」(上京区)、2位はあの世とこの世を往来して閻魔王に仕えたとされる小野篁おののたかむらゆかりの「六道珍皇寺」(東山区)。七条えんま堂が今も名だたるえんま堂と肩を並べていた。

 お堂を「七条別院」として預かる正法寺(西京区)の吉川弘哉住職によると、お堂には昔から「堂守どうもり」がいて、10年ほど前まで女性が住み込みで務めていた。吉川住職は「地元の人たちが代々、守ってきてくれたから今がある。今は新しい堂守もおり、来年には人を増やしておまつりしたい」と話す。

 渡辺さんは「今更ながらに『古いもの』とわかったけども、派手に宣伝するのも気が引ける。商店街をもり立てるため、地域が納得するかたちでこれからを考えたい」と話している。

 閻魔王と十王坐像は、11月3日までの予定で龍谷ミュージアムで催されている特集展示「西七条のえんま堂」で鑑賞できる。会場には、西七条の調査を耳にした中京区鍛冶町の町内会から鑑定依頼を受け、平安後期の作と判明した「地蔵菩薩立像りゅうぞう」も並ぶ。問い合わせは龍谷ミュージアム(075・351・2500)。

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1582289 0 ニュース 2020/10/28 05:00:00 2020/10/28 05:00:00 2020/10/28 05:00:00 鎌倉時代作とわかった「閻魔王」像について語る正法寺の吉川弘哉さん(14日午前10時44分、京都市下京区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201027-OYTNI50008-T.jpg?type=thumbnail

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