昭和の舞鶴 郷愁色づけ

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山田さんが展示予定の写真から、引き揚げ港近くで喜び合う男性ら(舞鶴市で)=山田さん提供
山田さんが展示予定の写真から、引き揚げ港近くで喜び合う男性ら(舞鶴市で)=山田さん提供
山田さんが展示予定の写真から、引揚援護局のバスに旗を振る子どもら(舞鶴市で)=山田さん提供
山田さんが展示予定の写真から、引揚援護局のバスに旗を振る子どもら(舞鶴市で)=山田さん提供

山田さん 6日から写真展

 舞鶴市の元会社員、山田仁士さん(60)が、父親の遺品の白黒写真の色づけに取り組んだ写真展「カラーでよみがえる昭和の舞鶴」が6日から、同市森のギャラリー「アートスペース973」で開かれる。まだ大陸からの引き揚げ船の入港があった時期に同市内で撮影されたものが中心で、最新の技術を駆使し、鮮やかに当時の舞鶴をよみがえらせている。(二谷小百合)

山田仁士さん(舞鶴市で)
山田仁士さん(舞鶴市で)

 父親の遺品カラー化 引き揚げの記録鮮明に

 舞鶴湾の桟橋付近に集まった小舟と大勢の人々、着飾って引き揚げ者を出迎える女性や子どもたち――。これらは山田さんの父で、2017年に90歳で亡くなった勝彦さんが、引き揚げが続いていた1955年(昭和30年)前後に撮影したものとみられる。

 勝彦さんの遺品整理の際、約7000枚のネガを発見した。確認すると、泣きながら抱き合う人々や、引揚援護局のバスに向けて旗を振って見送る子どもたちなどが写っていた。「これは残さないといけない」。そう思った山田さんは、保存状態のよいネガフィルムを順次、自宅のパソコンで読み込み、データ化した。

 次の段階を探っていたところ、AI(人工知能)のディープラーニング(深層学習)技術で、白黒写真を色づけできることをニュースで知った。その技術が公開されていたことから、活用してカラー化を試みた。

 作業を始めると、山や海などの自然の色はきれいに再現できた。一方、洋服の色などはくすみ、ぼんやりとした印象になったため、カラー化された写真にさらに色づけした。女児の服を鮮やかなオレンジやピンクにしたり、女性の洋服を華やかなパステルカラーにしたり。「本当に着ていた服の色ではないかもしれないが、作業で写真に一層、現実味が増した」と話す。

 山田さんはデータ化の際、古い写真特有の画像のざらつきを修整。そこに鮮やかな色が加わったことで、写真は古びた印象を感じさせない仕上がりとなっている。

 写真展では父親の写真と合わせ、45年7月の舞鶴空襲について調べている人から提供を受けた米国立公文書館の記録写真に色づけしたものも展示する。

 山田さんは「写真から、戦争や引き揚げが遠い世界のことではなく、現実にあった出来事だと感じてもらいたい」と話している。

 入場無料。11日まで。問い合わせはアートスペース973(090・3281・7539)へ。

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1599688 0 ニュース 2020/11/04 05:00:00 2020/11/04 05:00:00 2020/11/04 05:00:00 引き揚げ港近くで喜び合う男性ら(山田さん提供)(舞鶴市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201103-OYTNI50024-T.jpg?type=thumbnail

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