読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

コロナ 運用病床は330床…当初公表の半数未満

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

「当初の病床確保は『感染者の隔離』が主眼だった」と語る松井会長(中京区で)
「当初の病床確保は『感染者の隔離』が主眼だった」と語る松井会長(中京区で)

松井・府医師会長「全てに高度治療 想定外」

 新型コロナウイルスの入院患者の受け入れで、府と府医師会などが今月に入って精査した「即座に使用できる病床」(運用病床)が「330床」と判明した。コロナ用に確保のめどがついた病床(確保病床)として、それまで公表してきた「720床」の半数に満たなかったのはなぜか。松井道宣・府医師会長は読売新聞の取材に「当初の病床確保は『感染者の隔離』が主な目的で、全ての病床で比較的高度な治療を提供する想定はなかった」と語った。

 (聞き手・増田弘治)

 ――720床の積み上げには患者への対応が視野になかったのか。

 京都で初めて感染者が確認された1年前は感染が拡大しないよう、無症状でも医療機関で受け入れ、隔離措置をとることに主眼が置かれていた。720床にはその「場所」としての病床も含まれていた。

 行政や医療側は12月に入り、府民や市民に感染対策の徹底を呼びかけたが、残念ながら年末以降の感染者の状況が全く変わった。新規感染者が増え続け、呼吸不全で酸素吸入が必要な高齢患者が急増した。軽症なら対応できていた病院も「受け入れきれない」という事態が年末に顕在化した。

 330床は十分な感染制御が可能で、必要な場合には呼吸不全の治療ができる病床だ。残りの390床は隔離の概念で使うには問題ないが、マンパワーや比較的高度な治療を行う力が備わっていなかった。

 ――年末年始の受け入れ状況はどうだったのか。

 実際に運用できた病床は300床に満たなかった。退院する患者もいたが、ほぼ満床の状態が続いた。その結果、不幸にも入院調整中の高齢者が亡くなる事態が起きてしまった。

 高度な機能を持つ病床の確保には時間がかかる。こうした病床は全ての疾患にも対応できるため、コロナ以外の患者も診ることになる。コロナ用に病床を確保すればするほど、他の医療が圧迫されることになる。それでは本末転倒だ。

 入院病床は本当に治療が必要な人のためにあると位置付け、その他はホテルなど宿泊療養を中心に健康観察をすべきだ。病状の変化を早くつかみ、入院して改善すればなるべく早く退院してもらう運用が必要だ。

 ――民間病院に病床の確保を求める意見がある。

 今の状況ではかなりのリスクがあると考える。施設の感染対策が十分かどうかは定かでなく、院内感染が起きる恐れがあり、短絡的に進めるべきではない。

 中小病院は感染対策を改めて見直す必要がある。行政が要請するなら専門チームを入れ、具体的に施設内の体制を検証すべきだ。体制を整えるための支援策も必要になるかもしれない。京都ではその方向で進めるよう、議論を始めている。

無断転載・複製を禁じます
1795676 0 ニュース 2021/01/26 05:00:00 2021/01/26 05:00:00 2021/01/26 05:00:00 「当初の病床確保は『感染者の隔離』が主眼だった」と語る松井会長(京都府医師会館で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210125-OYTNI50016-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)