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京都市 無償で去勢手術

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自宅庭に集まってきた猫に餌をやる石原さん(南区で)
自宅庭に集まってきた猫に餌をやる石原さん(南区で)

野良猫トラブル 地域ぐるみで解決

 野良猫のふん尿や鳴き声などのトラブルを解決していこうと、不妊去勢手術をしたうえで地域ぐるみで育てて数を減らしていく「地域猫」の取り組みが注目されている。京都市では、地域で育てる猫を無償で手術する「まちねこ活動」が約10年前から続いているほか、手術費用を助成する取り組みも広がっている。(内田桃子)

「まちねこ活動」10年

 「ご飯ですよ」。8月下旬、南区の石原雅子さん(65)宅の庭に集まってきた猫が、おいしそうに餌を平らげた。

 石原さんは、まちねこ活動をしていた近所の宮川雅子さん(84)に協力する形で5年前から取り組んでいる。自宅の敷地内にトイレを3か所設け、毎日の朝夕には餌をやっている。けがや病気になれば病院に連れて行くなどの世話もしている。

 宮川さんによると、活動を始めた約10年前、近隣では20匹以上の野良猫がいた。捨て猫が子を産むことで数が増え続け、鳴き声やふん尿被害も続出。よかれと思って勝手に餌やりをする人も出てくるなどし、頭を抱えていたという。

 保健所に相談し、「まちねこ活動」について知った。餌やりやトイレ整備などを地域で行うことが条件となるため、住民が協力し、猫を捕まえ(Trap)、不妊去勢手術をして(Neuter)、元のところに返す(Return)「TNR」を実行。その結果、事故で死んだり、いなくなったりした猫はいたものの、現在は5匹にまで減少。近所トラブルは減り、餌を分けてくれる人も出てきた。

 このような取り組みは、市全体にひろがっている。事業が始まった2010年度には市内で19地域だったが、10年間の累計で275地域に急増。手術も年約150匹ずつ施され、京都動物愛護センター(南区)に引き取られた野良猫数も1525匹から715匹と半減した。市は「活動が、新たに生まれる野良猫の減少につながった」とする。

 地域猫の取り組みには地元の理解が不可欠だ。石原さんらのもとに「勝手に餌をやっている」との苦情が寄せられたことがある。この時は、市職員が調査に来た上で、市の発行するパンフレットを約30軒ある町内会に回覧板とともに回し、理解を得られた。石原さんは「活動を続けるには、周りの理解が絶対に必要。より多くの人に、まちねこの取り組みを知ってもらい、かわいそうな猫を減らしたい」と話す。

助成自治体広がる

 不妊去勢手術に助成をする自治体も増えている。亀岡市は手術の領収書などを提出すれば、1匹につき5000円を上限に補助する事業を今年度から始めた。8月時点で79件の申請があったといい、担当者は「これ以上、野良猫を増やさないことが必要と判断した」と振り返る。八幡市や城陽市も、同様の助成をしている。

 ただ、殺処分される猫の数はまだまだ多い。

 同センターに収容された猫は減少傾向にあるものの、19年度は犬の10倍以上となる907匹おり、このうち約7割が処分された。ほとんどが、野良猫が産んで自活できない子猫という。京都市の担当者は「野良猫をすぐに減らす特効薬はなく、地域の理解を得ながら息の長い取り組みが必要。活動を続けることで不幸な野良猫をゼロにしたい」と力を込める。

 TNRや地域猫の活動に取り組んでいる「NPO法人京都どうぶつあいごの会(南区)」副理事長の喜多村賢さん(61)は「そもそも捨て猫を出さないよう、飼い主が責任を持って飼うことも必要だ」と訴える。

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2395776 0 ニュース 2021/09/27 05:00:00 2021/09/27 05:00:00 2021/09/27 05:00:00 自宅庭に集まってきた猫に餌をやる石原さん(南区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210926-OYTNI50018-T.jpg?type=thumbnail

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