[業を継ぐ]薬局業界再編の波 経営苦境 高齢化や大手チェーン進出

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かかりつけ

 厚労省は、患者に適切な薬を処方する「かかりつけ薬局」を普及させ、医療費削減につなげたい考えだ。病院近くの「門前薬局」への診療報酬を減らし、在宅診療やオンライン服薬指導を行う薬局への報酬を増やしている。

 「病院に近ければもうかる立地ビジネスだったが、今は顧客開拓の営業が必要だ」(業界関係者)と言われ、デジタル投資や人材確保は中小の薬局にとってハードルが高い。経営環境の不透明さが事業承継を後押ししている。

 船井総合研究所の池庄司俊臣氏は「調剤薬局を取り巻く環境は大きく変わりつつあり、ICT(情報通信技術)化や在宅診療に対応できなければ 淘汰とうた される。地方の薬局で統廃合が進む可能性があり、事業承継を官民で支援していくことが大切だ」と指摘している。

倒産件数がコロナで最多

 新型コロナウイルスの感染拡大も薬局の経営に影響を与えている。

 東京商工リサーチによると2021年の調剤薬局の倒産件数は、前年比68・7%増の27件と04年の集計開始以来、最多を更新した。原因として「販売不振」が2・8倍の20件となり、患者の「受診控え」が収益悪化につながっている。

 そもそも薬局の店舗数は増え続けており、競争が激しくなっている。「かかりつけ薬局」の定着を見越して異業種からの参入や、都市部の駅やスーパー内などでの新規出店が相次ぎ、ドラッグストアも調剤事業に進出している。

 ウエルシアHD(東京)は23年度末までに全国約2500店舗の8割を調剤併設型とする計画だ。コスモス薬品(福岡市)も22年5月期に20~30店舗の併設型を出店する。厚生労働省の統計では、国内の薬局数は21年3月時点で6万店とコンビニを上回っており、顧客の奪い合いはさらに激しくなる見通しだ。

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