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[道あり]アイ・ケイ・ケイ 金子和斗志さん <6>インドネシアにも出店

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インドネシアに進出し、現地スタッフらと食事する金子会長(左奥から2人目)(アイ・ケイ・ケイ提供)
インドネシアに進出し、現地スタッフらと食事する金子会長(左奥から2人目)(アイ・ケイ・ケイ提供)

 「ゲストハウスウェディング」は流行の結婚式場となり、会社は成長を続けた。東証1部上場を果たした2013年、息をつく間もなく「海外事業開発課」を創設した。「国内だけでなく、広い土壌で戦いたい」。海外進出はかねて頭の片隅にあった。中国進出を考えたこともあったが、商慣習の違いから断念していた。

 その頃、若手社員から「会社が目指すビジョン(展望)を作らせてほしい」と声が上がった。将来を担う若手10人が出した答えも、世界進出だった。そこに「35年に新たな世界企業を創る」とあえて大きな目標を加えた。

 将来ビジョンは決まった。東南アジアなどを視察して準備を加速させた。インドネシアは親日国家として知られ、平均年齢は20代後半と結婚を控えた人口の比率が高い。何より結婚式に平均1000人を招待する習慣がある。

 「可能性が高いのはインドネシアだ」。17年、首都ジャカルタに1号店を出した。現地の立食形式の披露宴に対応するため2000人まで収容できるホールを設けた。「ここで成功させ、地域に必要とされる式場にする」。現地スタッフにもげきを飛ばした。「インドネシアでも株式上場し、ASEAN(東南アジア諸国連合)の企業に育てる。ネバーギブアップだ」

 世界展開を見据え、創業70年の節目に社名の意味も見直した。「伊万里・観光・開発」から、「インターナショナル・感謝・感動」の頭文字とした。2度の交通事故から生かされた感謝から、「感謝を感動という形で社会に還元する」との決意を込めた。

 業績は右肩上がりで売上高は19年10月期決算で200億円を超えた。父からビジネスホテルを受け継いだ時の400倍。介護や食品事業にも参入した。「おもてなし精神は介護にも共通する。食品は引き出物で使ってもらえる」。介護施設の運営のほか、式場のシェフらが開発した、ユズとカボスのポン酢や、あまおうを使った焼き菓子などのネット販売を始めた。

 経営は順調だった。しかし、誰も予想していなかった創業以来最大の危機が襲うことになる。

=2021年2月18日 読売新聞地域面(西部本社版)掲載=

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2151856 0 道あり 2021/06/24 05:06:00 2021/06/24 05:06:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210623-OYTAI50024-T.jpg?type=thumbnail

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