読売新聞オンライン

メニュー

[解藩知県]遺風<1>薩摩の郷中教育 集団で鍛錬 絆を深め

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 「解藩知県」第1部「遺風」では、伝統や信仰、住民の気質や意識など、九州・山口に残る旧藩のなごりを紹介する。

かけ声とともに何度も木刀を打ちつける。野太刀自顕流の稽古では郷中教育の精神が受け継がれている(1月9日、鹿児島市で)=秋月正樹撮影
かけ声とともに何度も木刀を打ちつける。野太刀自顕流の稽古では郷中教育の精神が受け継がれている(1月9日、鹿児島市で)=秋月正樹撮影

 「イェー!」。厳しい寒波が南国を覆った9日の午後、鹿児島市上之園町の共研幼稚園の園庭に、中学、高校生らに見守られながら木刀を木の束に打ち込む小学生の声が響いた。薩摩藩独自の郷中(ごじゅう)教育で重視された藩伝統の剣術・野太刀自顕流(のだちじげんりゅう)の稽古だ。

 郷中教育は藩政時代、地域単位(郷中)で実践された武士の子弟教育。6~25歳頃の青少年が早朝から夜まで行動を共にして自ら学問や武芸を学び、団結力を誇る「兵児気質(へこかたぎ)」を育んだ。独自の教えとして戦国時代の武将・島津忠良が人の道を47首の歌にまとめた「日新(じっしん)公いろは歌」や新納(にいろ)忠元による規範集「二才咄(にせばなし)格式定目」があり、損得でなく善悪で行動することが重視された。西郷隆盛と大久保利通は同じ郷中で育ち、西郷は「二才頭(にせがしら)」と呼ばれる郷中のリーダーだった。

1

2

3

4

無断転載・複製を禁じます
2184034 0 解藩知県第1部遺風 2021/07/06 18:06:00 2021/07/06 19:30:02 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210706-OYTAI50036-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)