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みんなの銀行<中>「デジタル世代」に照準

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「福岡」伏せ 主戦場はSNS

 みんなの銀行は店舗を持たないが、七つの支店が存在する。「ブルックリンブリッジ」(ニューヨーク)、「ポンヌフ」(パリ)、「レインボーブリッジ」(東京)――。世界の橋の名を冠したデジタル支店だ。口座を開設する際、居住地に関係なく好きな支店を選ぶ。

 ふくおかフィナンシャルグループ(FG)の傘下銀行だが、そこに福岡の橋はない。銀行サイトも、「福岡」や「ふくおかFG」の文字は徹底して伏せた。そこに地銀が置かれた厳しい現状と戦略がみてとれる。

来店4割減

 地銀は、各地で圧倒的なシェア(占有率)を握り、地域経済と共に成長してきた。しかし、地方が人口減少時代に突入し、ビジネスモデルは行き詰まりを見せる。そこに日銀の低金利政策が追い打ちをかけた。

 金融庁によると、全国の地銀の実質業務純益は右肩下がりで、15年間で約4割減少した。業務純益は、融資や有価証券の運用などから得る利益で、地銀が本業で稼げなくなっている現状を表す。日本銀行は2019年のリポートで、全国約100行の6割が28年度に最終赤字に陥ると試算した。

 みんなの銀行が描く戦略は二つだ。一つ目は、営業エリアを全国に拡大する「脱地銀」。店舗網を広げるのは、人もコストも時間もかかる。だが、デジタルに県境はない。国境もない。

 福岡銀行の窓口来店客は10年間で4割減った。一方、ネットの取引件数は2・4倍に増えた。近所の店舗に用がなければ、地銀を選ぶ理由はなくなる。みんなの銀行頭取の横田浩二は「我々は地銀ではない。福岡の名前は出さず、新しいブランドとして認識してもらう必要がある」と強調する。一方で、「信用力が必要になれば、ふくおかFGの名前を出せばいい」と明かす。

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2186454 0 挑む地銀 2021/07/07 14:22:00 2021/07/07 14:48:51 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210707-OYTAI50012-T.jpg?type=thumbnail

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