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マンション建築紛争増加 日照や風通し巡り4年で倍に 近隣住民と施工業者間

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 マンション建築によって日照や風通しが悪化したなどとして、近隣住民と施工業者との間でトラブルに発展するケースが相次いでいる。マンションの建築数はここ10年横ばいだが、都市部への建築の集中などで、関連機関への相談件数は増加傾向にある。(河津佑哉)

 国土交通省によると、2011~20年の分譲マンションの着工件数は10万~12万戸前後で推移し、20年は約10万8000戸だった。ただ、全国的に都市部への集中が続いており、九州7県では、20年の合計約6200戸のうち65%(約4000戸)を福岡県が占めた。

 一方、公益財団法人「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」(東京)に全国から寄せられた近隣トラブルなどに関する相談件数は19年度で約2600件と、15年度(約1400件)の2倍近くに増えた。福岡市への相談件数も、13年度の155件から17年度には48件まで減ったが、20年度は89件に増えている。

 福岡市中央区の10階建てマンションの住民は今年6月、市内の建築業者が隣の土地に計画している11階建てマンション(30戸)の建築差し止めを求める仮処分を福岡地裁に申し立てた。

 住民は擁壁崩壊の危険性があり、日照権やプライバシーも侵害され、良好な生活環境が奪われると訴えている。だが、業者側は4月、民間の検査機関から建築計画が建築基準法などに適合したとする「建築確認」を受け、合法的に建築が可能になった。建築確認は以前は行政のみが実施できたが、1998年の建築基準法改正で民間機関も可能になっている。

 また、福岡市が2000年に制定した「建築紛争の予防と調整に関する条例」では、建築主に対し、建築計画や施工方法について近隣住民への事前の説明を義務づけているが、日照や通風など周辺の住環境については「配慮義務」にとどまる。

 市によると、市内では約20年前から、同様の紛争回避のため、特定の地区の地権者同士が建築物の高さ制限などを決める「建築協定」を結んできており、一時期は95地区にまで増えたが、現在は82地区に減った。親から土地を相続した子が「規制があれば、将来土地を売る際に買い手がつかないのではないか」などと考えて協定を結ばないケースもあるという。

 五十嵐敬喜・法政大名誉教授(都市計画)は「本来は、行政が主導して事前に住民らと都市計画を作り、紛争を予防するのが望ましい。トラブルになった場合は、住民と業者側で合意形成できるよう、自治体の積極的な関与が求められる」と話す。

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2261115 0 ニュース 2021/08/04 15:00:00 2021/08/04 15:00:00 2021/08/04 15:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210804-OYTNI50014-T.jpg?type=thumbnail

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