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酒店の一角で酒を楽しむ「角打ち」が、新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店に営業時間短縮が要請されるたび、対応に苦慮している。時短要請は、営業許可を受けた料理を提供する飲食店が対象となる。角打ちは該当しない店も多く、協力金が支給されないためだ。福岡県では24日、「福岡コロナ警報」に基づく時短要請が始まり、今回も休業の判断が分かれている。(池田圭太、柿本高志)
「やむを得ず」
北九州市小倉北区の「勝山酒店」。県が時短要請を決めた翌日の21日、いつものように午後4時過ぎから客が訪れ、ビールや焼酎のお湯割りを飲んでいた。

店は緊急事態宣言期間中などこれまで営業を自粛しており、時短要請が始まる24日からも休業する。店主の末松詔子さん(79)は「協力金はもらえないが、感染を広げたくないのでやむを得ない」と語り、常連客の男性(56)は「憩える場なので寂しい」と話した。
混在
厚生労働省などによると、料理を提供するには営業許可がいるが、酒や既製品のおつまみ類を客が店で購入し、自ら開封して飲食する場合なら許可はいらないという。角打ちの店では、料理を提供する場合に保健所から飲食店の営業許可を得るが、客が食べ物を持ち込むなどの場合は許可を得ていないケースが多い。
北九州市では、許可の必要性について個別に判断している。角打ち文化を発信してきた「北九州角打ち文化研究会」の初代会長・須藤輝勝さん(74)によると、市内にある角打ちの店は現在約50軒あるが、飲食店の営業許可を持つ店と持たない店が混在しており、店舗数は不明という。
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