福岡県撲滅条例、10年…飲酒運転迷わず通報を、企業では伝え方訓練

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 飲酒運転を対象とした全国初の罰則付き条例「飲酒運転撲滅条例」を福岡県が施行してから、今年で10年となる。2020年には条例を改正し、飲酒運転を目撃した際の通報を全国で初めて県民の「義務」と定めるなど対策を強化。飲酒運転事故は減少する一方、通報があっても目撃情報が不十分で摘発につながらないケースもあることから、県警は企業を対象とした通報の訓練などにも力を入れている。(大久保和哉)

県民の義務

飲酒運転の通報訓練をするガソリンスタンドの店員ら(14日、北九州市戸畑区で)
飲酒運転の通報訓練をするガソリンスタンドの店員ら(14日、北九州市戸畑区で)

 4日夕、北九州市戸畑区のガソリンスタンドに原付きバイクに乗った男(50歳代)が給油に訪れた。応対した店員の前田優さん(33)は男が酒臭いことに気付き、「お酒を飲んでいます」と叫んで他の店員に知らせてから、110番。男がその場を離れようとしたため、同僚の長田喜満さん(36)がバイクの鍵を抜き取り、男を事務所へ連れて行った。

 飲酒検知の結果、呼気1リットル中0・9ミリ・グラムのアルコール分が検出され、男は道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕された。「自宅で朝と昼に焼酎を飲んだ」と容疑を認めているという。長田さんは「飲酒運転は絶対に許されない。事故につながらなくて良かった」と振り返った。

 福岡県では06年8月、福岡市東区の海の中道大橋で、飲酒運転をしていた同市職員(当時)の男の車が前方の車に追突し、当時1~4歳の3児が死亡する事故が発生。11年には粕屋町で高校生2人が飲酒運転の車にはねられて亡くなった。

 県はこうした事故を受け、12年4月に飲酒運転撲滅条例を施行した。飲酒運転を対象としたものとしては全国初の罰則付き条例で、5年以内に2度、飲酒運転で摘発された場合、医療機関でアルコール依存症かどうかの診断を受けるよう義務づけ、従わなければ5万円以下の過料を科す内容だ。

 対策はその後も強化され、15年4月には条例を改正。通報しないことへの罰則はないが、飲酒運転を目撃した際に通報することを県民の「努力義務」とした。さらに20年6月の改正では、通報を県民の「義務」とした。

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