TSMC、熊本工場「1500人中、新規採用・委託7割」 産官学共同組織準備の会合で意向示す

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 九州で半導体関連の人材育成を目指す産官学の共同組織「九州半導体人材育成等コンソーシアム」の準備会合が7日、福岡市で開かれた。熊本に工場を新設する台湾積体電路製造(TSMC)側も出席し、1500人規模を見込む雇用のうち約7割を新規採用などで賄う意向を示した。

26機関参加

 準備会合には、TSMCの日本法人や、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(熊本県菊陽町)といった半導体企業に加え、九州大や九州各県、経済産業、文部科学両省など計26機関が参加した。会合は冒頭を除いて非公開で、終了後に記者会見した九州経済産業局によると、TSMC側は2024年に操業開始を予定している新工場の従業員について、約7割を新規採用や外部委託とする考えを示した。単純計算で1000人程度の人材確保が必要となる見込みだ。

産官学の関係者が集まった「九州半導体人材育成等コンソーシアム」の準備会合(7日、福岡市で)
産官学の関係者が集まった「九州半導体人材育成等コンソーシアム」の準備会合(7日、福岡市で)

 会合ではこのほか、九州経産局が、コンソーシアムの活動期間を3月の発足から5年程度とし、人材の育成と確保、企業間の取引強化、海外との産業交流促進の3点に取り組む方針を示した。今後、企業の求める人材像を大学などの教育カリキュラム開発に反映することや、大手と地方企業のマッチングなどを進め、「オール九州で産業基盤の強化を行う」(後藤雄三・九州経産局長)計画だ。

温度差も

 国内の半導体生産額の約4割を占める九州では、TSMC以外の企業でも生産強化に乗り出す動きが目立ってきており、コンソーシアムに参加している自治体では独自の産官学組織をつくって人材育成などを目指す動きも出始めている。

 ソニーグループの半導体関連工場がある長崎県は10日、「ながさき半導体ネットワーク」を設立する。同県では若者の人口流出に危機感を抱いており、担当者は「コンソーシアムで収集した情報を生かし、県内で独自に人材の確保と獲得に力を入れたい」と狙いを話す。福岡県もすでに同様の組織を設立した。

 政府は今回のコンソーシアムでの取り組みを、国内半導体産業の復活につなげる構想だ。ただ、半導体企業の集積度などは九州各県で異なるため、「TSMCの人材確保が優先では他の県が参加の意義を見いだしにくい」と、一部では温度差も垣間見える。

 九州経済調査協会の岡野秀之氏は「人材獲得は九州内で競争するのではなく、広く呼び込むことが重要だ。コンソーシアムは企業や地域の実情に応じ、連携しやすい枠組みを構築していくべきだ」と指摘している。

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