完了しました
福岡県宮若市にある装飾古墳、竹原古墳(国史跡)で出土した馬具や武器などの副葬品が、同市に4月に開館した文化施設・宮若トレッジで公開されている。副葬品が展示されるのは初めて。朝鮮半島との交流を担った被葬者の姿が浮かび上がるという。
竹原古墳は、6世紀後半に築かれたとみられる直径約18メートル、高さ約6メートルの円墳で、1956年に発見された。石室に赤と黒で人物や

展示されているのは、金銅製の馬具やガラス玉、
これまで竹原古墳は馬を引く人物や龍、朱雀や玄武など四神信仰を思わせる絵柄から、高句麗の壁画古墳の影響が指摘されてきた。副葬品からはむしろ新羅の影響がうかがえるという。

文献記録によれば新羅は6世紀に強大化し、ヤマト王権や高句麗との対立を深めていた。福岡大の桃崎祐輔教授(考古学)は、「被葬者は朝鮮半島の外交窓口となった豪族と考えられ、今後杏葉が高句麗と新羅のどちらで作られたかがわかれば、当時の交流のあり方の詳細な理解にもつながる」と話している。
市は今後、文化財指定を目指し、X線CTスキャンを使った科学的調査を予定している。展示は7月10日まで。
(北村真)