こにゅうどうくん

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

来場者とふれ合う「こにゅうどうくん」(11月17日、大阪府東大阪市で行われた「ゆるキャラグランプリ」決選投票イベントで)
来場者とふれ合う「こにゅうどうくん」(11月17日、大阪府東大阪市で行われた「ゆるキャラグランプリ」決選投票イベントで)

<組織票質疑は平行線>

 「投票を強制したことはなく、ルールを逸脱したとは思っていない」

 全国のご当地キャラクターが人気を競った「ゆるキャラグランプリ(GP)」の「組織票」問題で注目を浴びた四日市市。森智広市長はそう主張を続け、報道各社と質疑がかみあうことはなかった。この騒動で市の知名度は上がったかもしれないが、魅力は伝わったのだろうか。

 市のキャラクター「こにゅうどうくん」は、市制100周年を記念して1997年に誕生した。GPには2012年から参加し、昨年は4位に。森市長は今年6月、記者会見で「1位を目指す」と宣言した。

 GPの順位は、インターネットによる投票と、イベント会場の来場者による投票の合計で順位が決まる。このネット投票は「1人1日1票」が原則だが、市長の意向で市観光交流課の職員5人がフリーメールアドレスで約2万件のIDを取得し、市役所内などに投票を依頼、大々的な集票作戦が始まった。

 10月31日の時点で約116万票を獲得し暫定1位になったが、組織票問題が明らかになると市役所には「強制的な投票だ」「市職員の公務に支障が出る」などの批判が相次いだ。

 大阪府東大阪市で開催されたGP当日、こにゅうどうくんの周囲にも人だかりができ、家族連れでにぎわっていた。会場では女性会社員から「騒動になってこにゅうどうくんを知った。かわいい」などと好意的な感想も聞いた。

 だが、発表されたこにゅうどうくんの得票は約80万票。主催者から30万票あまりが無効にされたことになり順位も3位に。森市長は「(投票方法は)何度も実行委員会と確認した。強制はしていない」と、語ったが、後味の悪い結果となったことも確かだ。

 今月19日に開かれた市議会の全員協議会。観光・シティプロモーション事業の説明などが行われた際、市がこにゅうどうくんの活用関連事業を説明した。

 森川慎市議らからGP問題について「総括ができていない。投票で市職員の時間を使って効果があったのか。何の説明もなかった」などの声もあがったが、市からは明確な回答はなかったという。

 ただ、市内の商店街では「勝手連」がつくられ、こにゅうどうくんを応援する市民がいたのも事実だ。

 勝手連の広田耕一さん(75)は「県外からも多くの支援をいただいた」と満足そう。同市の中村裕行さん(54)も「私も家族で応援した。強制されてあの票になったわけじゃないことも知ってほしい」と話した。

 市観光交流課は「IDの取得の仕方がわからないと相談を受けた住民にIDを配っただけで投票依頼ではない」と説明する。

 四日市市の一連の対応について、ゆるキャラに詳しい法政大学社会学部の青木貞茂教授(広告論、ブランド論)は「市が自らIDを配布することは控え、投票のやり方を告知してサポートに徹するほうがすっきりした」と話す。

 今回の騒動について、21日の定例記者会見でも、「悪いイメージが残ったのでは」などの質問が相次いだが、森市長は「今までやってきたことは間違っていない」と答え、平行線のままだった。

 こにゅうどうくんのGPへのエントリーは今年が最後で、市内外のイベントに専念するという。根強いファンが地道に増えることに期待したい。

(田坂誠)

無断転載禁止
56337 0 回顧みえ2018 2018/12/27 05:00:00 2018/12/27 05:00:00 来場者とふれ合う「こにゅうどうくん」(17日午前9時59分、大阪府東大阪市で)=吉野拓也撮影2018年11月17日撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181227-OYTAI50002-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

 


東京オリンピックパラリンピックオフィシャル新聞パートナー

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ