台湾と舞台交流 最終章

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津で10、11日 「珈琲時光」上演

津での公演を前に意気込みを語る第七劇場代表、鳴海康平さん
津での公演を前に意気込みを語る第七劇場代表、鳴海康平さん

 津市を拠点に活動する劇団「第七劇場」が台湾の劇団と共同制作した舞台作品「珈琲時光コーヒーじこう」が2月10、11日に津市の県文化会館で上演される。2016年度に3年計画でスタートした日台国際共同プロジェクトの集大成にあたる作品だ。演出を担当した第七劇場代表の鳴海康平さん(39)は、「出自や国籍が違っても、人と人との間に生まれるものは変わらないということを伝えたい」と意気込みを語る。

 第七劇場は1999年、鳴海さんが東京で設立。国内各地をはじめ韓国、ドイツなどでも公演を行い、2014年に津市に拠点を移した。その年行われた台湾公演を見た現地のプロデューサーから「一緒に作品の質を高め、交流を深めていこう」と提案があり、同文化会館などの支援でプロジェクトが実現した。

 1年目は双方が舞台作品を1作ずつ制作。俳優1人を相互に派遣、照明や音響は混成チームを組んで日台で上演した。2年目は鳴海さんと台湾の演出家、王嘉明さんが一つの作品を共同で演出、派遣し合う人数を増やして日台で舞台にかけ、関係を深化させた。

 「珈琲時光」は、映画監督小津安二郎の生誕100年記念として2004年に公開された映画と同名だが、中身はまったく別物だ。三重県にゆかりの深い小津にささげるオマージュ(敬意)として、王さんがプロジェクトのために脚本を書き下ろしたという。

 物語の舞台は、とあるアパート。5人の住人は国籍や年齢、性別が異なるだけでなく、それぞれが別の時代に生きている。本来は交わるはずのない人たちだが、朝のゴミ出しや屋上で出会い、言葉を交わす――。時間を超えた不思議な空間で、言語や歴史を超えて繰り広げられる日常の、ていねいな描写が見どころだ。

 演者は日本人7人、台湾人2人。セリフは日本語、中国語が入り交じるが、日中英語の字幕表示がある。津での公演に先立ち、昨年10月に東京で2公演、12月に台湾で6公演を行い、好評を博した。2月16、17日には金沢公演も予定する。

 鳴海さんは「短期の行き来だけでなく、実際現地に住んでみたことで、いろんな発見があった」と振り返る。その一つが演者の表現法。日本では舞台上で声を張るが、台湾ではきれいな発声が重視され、声量は小さい。このため、台湾の演者にはマイクを付けるなどして対応したという。

 鳴海さんは「違いを認めることで、相手をより身近に感じるようになった」と語り、「外国人との共生が進む時代だからこそ、これまで以上に互いを知ることが求められる。この舞台をきっかけにしてもらえれば」と期待している。

 津での公演は、10日が午後2時と同7時、11日は同2時開演。入場料は一般2500円(当日3000円)、25歳以下1000円、18歳以下500円。問い合わせは県文化会館チケットカウンター(059・233・1122)。(松永成勝)

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416649 0 ニュース 2019/02/01 05:00:00 2019/02/01 15:32:47 2019/02/01 15:32:47 津公演を前に意気込みを語る第7劇場代表、鳴海康平さん(津市で)=松永成勝撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190131-OYTNI50081-T.jpg?type=thumbnail

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