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仙台市が整備を進めてきた「緑ヶ丘四丁目公園」(太白区)の開園式が23日、現地で開かれた。2011年の東日本大震災で地滑り被害を受けた住宅跡地が、市民の憩いの場として生まれ変わった。
緑ヶ丘4丁目地区は住宅街の中の傾斜地で、震災により大規模な地滑りが発生。一部は災害危険区域に指定され、防災集団移転促進事業で75戸が移転した。町内会の住民らは移転跡地の活用法を話し合い、「震災の記憶を後世に」との思いで、公園として整備するよう市に提案した。
完成した公園は広さ約1・7ヘクタールで、事業費は約3億1000万円。地滑り対策の工事を施した上で、滑り台などの遊具や、震災の被害を伝える看板を設置した。災害時の避難場所としても想定され、三つのあずまやはベンチ下に収納されたシートを組み合わせてテントのように使うこともできる。
開園式では住民のほか、移転した元住民らも参加した。緑ヶ丘第四町内会の松村光治会長(73)は「みんなで知恵を振り絞って完成し、感無量だ。民家は震災で跡形もなく消えてしまったが、公園が子どもたちの思い出の場所になれば」と話した。