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病気や災害などで親を亡くした子どもたちの進学を支援する「あしなが育英会」(東京)は、新型コロナウイルスの影響で自粛していた全国での街頭募金を今月、約2年半ぶりに再開した。28日には仙台駅前など仙台市内4か所でも募金活動が行われ、会の奨学金を受ける学生ら約50人が遺児への支援を呼びかけた。
「あしなが学生募金」は1970年から毎年4月と10月の2回、全国一斉に実施されてきた。コロナ禍で2020年4月の活動が休止となって以降、自粛が続いていた。同会の担当者によると、学生募金は、会の活動の趣旨を伝える広報の役割も担っているため、自粛中の寄付金が激減したという。
その一方で、コロナ禍での経済状況の厳しさから奨学金希望者が増加。「街頭募金の復活が急務だ」との学生の声を受けて再開された。今年は47都道府県を半年かけてリレー形式で回ることにしている。
仙台駅前では、約10人が「コロナ禍で生活が苦しくなっている遺児もいるので協力を」と呼びかけた。小学3年生のときに病気で父親を亡くした宮城教育大4年の女性(21)は「活動が中止になって遺児の声を届けることができず苦しかった。温かい寄付をたくさんいただいてうれしい」と話した。