「映画バクテン!!」完成報告 監督、名取高に

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黒柳監督が作品の参考にした名取高男子新体操部の演技(6月29日、岩沼市で)
黒柳監督が作品の参考にした名取高男子新体操部の演技(6月29日、岩沼市で)
映画の見所を語る黒柳監督
映画の見所を語る黒柳監督

 岩沼市を舞台に高校男子新体操部員の青春を描いたアニメ「映画 バクテン!!」が2日から全国で公開されるのを前に、黒柳トシマサ監督(41)と、登場人物の双葉翔太郎の声を演じた声優の土屋神葉さん(26)が6月29日、同市の名取高校を訪れ、映画の完成を報告した。

 名取高には男子新体操部があり、黒柳監督がテレビアニメ化にあたって2018年9月に取材し、作品の参考にした。

 この日は、体育館で部員6人が黒柳監督と土屋さんに演技を披露。土屋さんは「胸が熱くなった。僕が高校生なら入部したかった」と興奮した様子で語った。

 8月のインターハイに出場する部員に向け、黒柳監督は「今を一生懸命にやる積み重ねで、自分の想像よりも良い未来が来るのでは」と語りかけ、土屋さんはアニメのセリフを引用して「『楽しんだもんがち』。伸び伸びと演技をしてほしい」と激励した。

 主将で3年生の遠藤悠斗さん(18)は、「作品が僕たちの背中を押してくれている気がする。インターハイを前に映画を見に行きたい」と話した。

 黒柳監督に、映画と昨年放送されたテレビシリーズの制作秘話や見所を語ってもらった。

 ――男子新体操を題材にした理由は。

 2016年のリオデジャネイロ五輪の閉会式で、すごい動きをしている人たちがいるな、と思って調べると男子新体操の選手でした。こんな世界があるのか、描いてみたら面白いのではないかと思った。

 ――名取高男子新体操部の練習風景を参考にした。

 面白いチームがあると聞き、練習を見に行きました。近くで見ると迫力があり、人間がこんなにも跳べるのかと驚きました。強豪高は体育館に自分たちの競技用マットを用意しているが、当時の名取高にはなかった。環境的に恵まれていなくても表現力で全国大会で順位を上げていた。先生や生徒の「男子新体操が好き」という雰囲気が伝わり、名取高のことが好きになりました。作中のアオ高(私立蒼秀館高)の体育館は、当時の名取高の体育館をそのまま描かせてもらった。

 ――舞台が東日本大震災の被災地であることには。

 岩沼で取材をしたときに、被災時にとどまっているのではなく、未来に向かって進もうとしている人たちに会いました。震災のような過去があっても、やはり今を描くべきだろうと思いました。その姿はアオ高6人のキャラクターに影響しています。みんなとにかく明るい子たちです。

 ――映画の見所は。

 演技がいかに格好良く見えるか、美しく見えるかを追求した。男子新体操の選手の体にセンサーを付けて動きをコンピューターに取り込み、立体的なカメラワークに仕立てました。作画では体の柔らかさや表情の豊かさも表現しました。映画館の大きなスクリーンで迫真の演技を見てほしい。

 ――物語はテレビで描かれた「大会」の後が焦点だ。

 大会は一つの通過点ではないか、と思う。男子新体操と出会って翔太郎たちがその先どのように成長していくかを描きたかった。3年生の引退や、残った部員が新たに自分たちの居場所を作っていく様子。それは皆同じように経験をしてきたことでもありますよね。

 ――観客に感じ取ってほしいことは。

 アオ高部員たちは、男子新体操と出会うことで世界を広げることができた。僕もアニメーションと出会えたことで、映画を作る仲間と出会えた。自分にとって大切なこと、好きなことに出会うことが、その後の人生を広げてくれる。映画で追体験したことを自分自身の生活に置き換えて、自分の世界を広げてくれるものを大切にしてほしい。

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