候補者ルポ(2)「生活者」目線演説に熱/小畑 仁子氏44  立憲民主党 新人

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街を歩く親子連れに積極的に話しかける小畑(左)と立民幹事長の西村智奈美(中央)(6月26日、仙台市青葉区で)
街を歩く親子連れに積極的に話しかける小畑(左)と立民幹事長の西村智奈美(中央)(6月26日、仙台市青葉区で)

 炎天下、選挙カーの助手席から手を振り続ける。赤く日焼けした左腕には、6枚の冷却シートがびっしり貼られている。

立民前回より20万票減 支持浸透せず野党共闘不発

 「4男4女8人の母として、今まさに物価高と戦っている。こんなに大変なのに政府が助けてくれないのは、私たちと同じような生活者が国会にいないからだ」

 仙台市中心部をくまなく回り、周辺部では主にスーパーやドラッグストアなどの前でマイクを握る。政府の物価高対策を批判し、「生活者」の立場で訴え、共感を得る作戦だ。浮動票や子育て世代への浸透を図る。

 6月26日午後は、市内のアーケード街で演説。道行く人を見つけては、公示日に下ろした白いスニーカー姿で駆け寄ってグータッチを求め、親子連れには「おいくつですか」と話しかけていた。

 直近2回の参院選は、野党共闘の勢力が宮城選挙区を制した。今回も「最重要区」と位置付ける立憲民主党代表の泉健太は、公示日に来県した。「大家族の小畑さんは家計に占める食費の割合が高く、物価高を象徴する候補者だ」と、この選挙戦で最適の人材と評価。小畑事務所に自身の秘書を送り込む熱の入れようだ。

 県組織にとっても、今回は負けられない戦いだ。自民党の公認候補は、6年前に野党共闘で当選した桜井充。立民県連代表の安住淳は「裏切り者を当選させるわけにはいかない」と、相手を容赦なく批判する。

 3年前、県議選で泉選挙区から出馬した小畑は9日間の選挙戦で約1万4000票を獲得してトップで初当選した。だが、今回は18日間で40万票以上を獲得する必要がある。事実上、全県では認知度ゼロの新人としてのスタート。初めての国政選に序盤は戸惑いの連続だった。

 「国政選をなめるんじゃない」。選挙運動を終えた公示日の夜、帰りの車内で衆院議員の鎌田さゆりが小畑を厳しく叱る場面があった。小畑は日中、初日から飛ばしすぎないようにと秘書から勧められ、選挙カーを一時降りた。だが、鎌田には「あり得ない話」だった。

 帰宅後、小畑は無邪気にじゃれて騒ぐ子どもたちの横で、涙をこぼした。「私の勉強不足。選挙にもマニュアルがあればいいのに……」。国政選の厳しさを痛感した。

 鎌田の熱血指導があって、その後は小畑の目の色が変わった。日を追うごとに演説に熱がこもる。前面に出していた「8人の母」アピールから、子育て体験を踏まえた物価高対策や教育無償化の政策の主張を展開するようになった。連日の大物弁士の応援に「毎日が山場」と語るが、演説に定評がある参院議員の石垣のり子は、「言葉に気持ちを乗せる余裕が出てきた」と成長を感じている。

 現職の背中を追う立場だが、野党としては3連勝がかかる。前半戦で県内を一巡し、1日からは再び仙台市内へと活動の場を移した。スニーカーは徐々にくすんできた。「周りの協力で何とかやってこられた。毎日があっという間。自分の足で泥臭く走り続ける」(敬称略)

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3132917 0 ニュース 2022/07/02 05:00:00 2022/07/02 05:00:00 2022/07/02 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/07/20220702-OYTNI50005-T.jpg?type=thumbnail

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