大阪発フェリーに商機 都城市、三股町が誘客へ 鹿児島2市と
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都城市と三股町、鹿児島県の曽於市、志布志市は2020年度、大阪―志布志間で運航されているフェリーの利用客を対象にした誘客に乗り出す。都城市と志布志市を結ぶ地域高規格道路「都城志布志道路」の供用拡大に対応した取り組みだ。特産品のPRや観光地の紹介などを行い、関西方面からの来訪者の増加を目指す。
3市1町は連携して地域活性化や医療体制の充実などを図る協議会をつくっている。今回の誘客は協議会の取り組みの一環で行う。
フェリーは志布志市の志布志港と大阪市の大阪南港を13時間半~16時間程度で結ぶ。四国沖を通って、旅客や自動車、二輪車などを運んでいる。
運航する「フェリーさんふらわあ」(大分市)によると、19年中の利用客は約17万9000人。しかし、都城市は志布志港で下船した利用客の多くが、鹿児島市方面に流れているとみている。
都城志布志道路(総延長約44キロ)は段階的に供用区間が広がっており、21年度中には全体の約8割が供用されるようになる見通しだ。協議会は3市を通る同道路の整備で利便性が高まるため、フェリー利用者の誘客を進めることにした。全線開通(時期は未定)すれば、宮崎自動車道都城インターチェンジと志布志港の所要時間は約40分となる。
誘客の具体策については運航会社側と検討中。船内で各市町をPRするイベントを開いて、肉や乳製品といった特産品を利用客にふるまったり、観光地を掲載したマップを作って配ったりする計画だ。各市町が展開している観光施策と連携した企画の実施も目指す。
都城市総合政策課は「今回の取り組みで3市1町の魅力や知名度をアピールし、誘客につなげたい」としている。