「農民美術」に再び光を 発祥の地 上田で展覧会

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盆踊りを題材にした作品(上田市のサントミューゼで)
盆踊りを題材にした作品(上田市のサントミューゼで)

 戦前に上田市ゆかりの画家が提唱した「農民美術」。農家が農閑期に工芸品を作って収益を得る活動のことだ。作り手が減る中、改めて理解を深めてもらおうと、展覧会などが市内で開かれている。

 農民美術は1919年、ロシア・モスクワで農民の手工芸品に感銘を受けた山本かなえ(1882~1946年)が、帰国後に旧神川村(現上田市)の小学校で始めた。木彫り教室が発祥とされ、木を削って色をつける「こっぱ人形」は多くの農民が作り、一時は全国に広まった。

 戦時中は活動が停滞したが、その後の活動を支えてきたのは専業作家だ。同市国分の中村実さん(53)はその一人で「自分の仕事が後世に残ると思うと、一瞬も手を抜けない」と話す。ただ作り手は減少の一途をたどっており、作家らでつくる県農民美術連合会の会員は15人ほど。最盛期から半減した。

 完成まで最低1か月は必要で、利益が大きな仕事ではない。中村さんは後を継ぐことを長男に積極的に勧められない。だが同世代でも農民美術を知らない人がいる現状に「100年の節目を迎えた中、認知度が上がってほしい」と訴える。

 こうした中、市内約40か所の飲食店などで、こっぱ人形が展示され、市立美術館「サントミューゼ」では、山本の生い立ちや県内外の作品を紹介する展覧会を開催中だ。企画した徳武忠造さん(68)は「自由な発想を形にする大切さを感じてほしい」と語る。展覧会は24日まで(観覧料が必要)。問い合わせはサントミューゼ(0268・27・2300)へ。

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1031744 0 ニュース 2020/02/02 05:00:00 2020/02/02 05:00:00 2020/02/02 05:00:00 展覧会で展示されている盆踊りを題材にした作品(16日午後3時33分、上田市のサントミューゼで)=横山洋介撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/02/20200201-OYTNI50024-T.jpg?type=thumbnail

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