害魚駆除し商品化 知事賞 「ながさき水産業大賞」 対馬

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

岸壁に並べられたイスズミ
岸壁に並べられたイスズミ

 対馬市の素潜り漁師らでつくる組織が、藻場を食い荒らすイスズミの駆除に力を入れている。駆除した魚を地場企業がメンチカツにして売り出すなどの取り組みが評価され、県の「ながさき水産業大賞」の魅力ある漁村地域部門で知事賞を受賞した。代表の築城茂徳さん(69)は「豊かな藻場を取り戻したい」と意欲を見せている。

 駆除に取り組んでいるのは、美津島町漁協鴨居瀬かもいせ支所内にある「鴨居瀬地区藻場保全組織」。鴨居瀬地区は対馬海峡に面し、古くからヒジキやワカメ、テングサ、カジメなどの海藻が豊富な漁場として知られてきた。ところが、2013年頃からイスズミなどによる食害が進み、藻場が減少する磯焼けが目立ち始めた。

 収入源のアワビやサザエも目に見えて減ってきたため、危機感を募らせた同支所管内の素潜り漁師たちが16年、イスズミの駆除を目的に同組織を発足させた。

 同組織の会員25人(18年4月現在)は年間を通じ、水産庁などの支援を受けながら藻場の保全活動に取り組んでおり、多い時は1日で200匹を駆除することもある。毎年4、7、11月には海中の状況を調査し、磯焼けの様子を確認している。

 イスズミはメジナ(クロ)に似た魚で、体長は70センチに達する。ただ、内臓が臭く、うろこも硬いため、食用に不向きとして一般には流通していなかった。

 当初は堆肥たいひにしていたが、地元企業「丸徳水産」が丁寧な下ごしらえをすることで臭みを取ることに成功。イスズミのすり身と野菜を混ぜるメンチカツにして同社が経営する飲食店「さかなや えん」で提供したところ、今では看板メニューに成長した。

 こうした取り込みが食害魚の利活用に貢献しているなどとして評価され、昨年11月、県の「ながさき水産業大賞」の魅力ある漁村地域部門で知事賞を受賞した。

 同組織世話役の岡野亮司さん(66)は「イスズミの行動範囲を知るために発信器を付けて追跡調査をしたい」と述べ、さらに効果的な駆除方法の確立に意欲を燃やしていた。築城さんは「対馬の海の天然ヒジキを回復させたい。豊かな海を取り戻し、子どもたちに引き継ぎたい」と話していた。

無断転載禁止
1113922 0 ニュース 2020/03/18 05:00:00 2020/03/18 05:00:00 2020/03/18 05:00:00 岸壁に並べられたイスズミ https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/03/20200317-OYTNI50019-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

新着クーポン

参考画像
100円割引
参考画像
5000円以上お買上で5%OFF(マイカーで御来店のお客様のみ、特価品、食料品は除く)

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
挑むKANSAI
読売新聞社からのお知らせ