大和郡山の職人 グラブ開発

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グラブの機能について説明する梅原さん(大和郡山市で)
グラブの機能について説明する梅原さん(大和郡山市で)

 ◇腕の負担軽減、制球力もアップ

 大和郡山市の野球用品店「ヤマトグラブ工房」が、グラブを持った前腕(手)を内側に回す運動「回内かいない」を自然に起こし、力まずにコントロール良く投げるための投手用のグラブを開発した。新潟県高校野球連盟が今春の県大会で球数制限を導入するなど、投手の健康管理に注目が集まっており、店主の梅原伸宏さん(54)は「球数の減少にもつながれば」と期待している。(細田一歩)

 梅原さんによると、通常のグラブは親指のあたりに隙間が生まれ、投球時にグラブを握る無駄な力が入り、グラブを持った前腕が外側に回ってしまう。それが、投げる腕を内側に回そうとする力みになってフォームが崩れ、負担が増える。コントロールが悪くなる要因にもなるという。

 新商品は、手の甲を締め付け、親指と人さし指の間も通す2種類のベルトが付いているのが特徴。ベルトで手とグラブが密着するので、グラブを強く握る必要がなくなり、自然と前腕が内側に回りやすくなるという。

 着想を得たのは、約10年前、長女が入っていた中学のバドミントン部の練習に招かれた時だった。ラケットを持たない方の腕の使い方次第で、打球の強さが全く違うことを知った。

 合気道や整体の関係者に聞いたところ、「人は先に動かしている腕の動作に引っ張られる傾向がある。野球では、投げる腕が内側に回るので、反対の腕も内側に回った方が力は出やすく負担も少ない」との見解だった。そこで、グラブを持つ前腕も内側に回るようにすれば、より楽に、より良いボールを投げられると考えた。

 これまで約50個のグラブを販売。購入者から使用した実感や効果について聞き、改良に励む。元プロ野球の投手にも「翌日の疲労がかなり減った」などの感想をもらったという。

 新潟県高野連は昨年12月、今春の県大会で1人100球を目安とする投手の球数制限の導入を発表した。日本高野連も甲子園での休養日を増やす協議をしており、投手の負担軽減に向けた流れができつつある。梅原さんは「このグラブを使った子どもたちの技術が向上し、公式戦で投げられる投手が増えて、ひとりひとりの負担が減らせればうれしい」と話している。

<回内> 前腕や足を内側に回す動作。反対の動きは「回外かいがい」になる。似た動きとして、上腕や太ももを内側に回す「内旋」や逆の「外旋」がある。野球やラケットスポーツでは、これらの動きを連動して行うことで、強いパワーを生み出している。

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405584 0 ニュース 2019/01/28 05:00:00 2019/01/28 05:00:00 2019/01/28 05:00:00 グラブの機能について説明する梅原さん(大和郡山市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190128-OYTNI50035-T.jpg?type=thumbnail

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