読売新聞オンライン

メニュー

危険なバス停 県内63か所

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

「Aランク」27か所

交差点近くにバス停が設けられ、危険度がBランクと認定された南押熊バス停(奈良市で)
交差点近くにバス停が設けられ、危険度がBランクと認定された南押熊バス停(奈良市で)

 横断歩道や交差点のそばにあり、停車したバスによる死角ができやすい「危険なバス停」が県内に63か所あることが、国土交通省の調査でわかった。うち最も危険度が高いAランクのバス停は27か所に及ぶ。バス会社や関係機関は対策を検討しているが、道幅の狭い道路が続く住宅街にバス停があるなど、移設が難しいケースもあり、課題となっている。(前川和弘)

国交省調査 移設先確保難しく

 国交省は、危険度が高いバス停について、(A)横断歩道に車体がかかるか、過去3年で停車中のバスが原因で人身事故が発生(B)横断歩道の前後5メートルの範囲か、交差点に車体がかかる(C)交差点の前後5メートルの範囲に車体がかかる――などの基準で3分類している。

 県内では、Aランク27か所、Bランク26か所、Cランク10か所で計63か所あり、過去3年間で事故はなかった。すでに4か所(いずれもBランク)のバス停については移設を終えた。

 奈良交通では、43か所が危険なバス停に指定された。車内で乗客に降車後の横断に注意するようアナウンスしているほか、移設も検討している。しかし、移設先の確保が難しいほか、バス停が近くなって騒音を気にする住民や、バス停が遠くなって不便になることを心配する利用者もいるという。

 担当者は「危険なバス停を移設する必要があることは理解しているが、自治体の協力や地域住民の理解を得られないとなかなか進まない」と頭を抱える。

 県は、近畿運輸局奈良運輸支局や県バス協会などが開く検討会に参加し、対応にあたっている。県道路保全課の担当者は「移設先の道路占用許可を出すなどして連携して対応したい」と話した。

 バス停や横断歩道などの場所を改めなければ、今後も危険なバス停に指定されたままになる。奈良運輸支局は「移設以外にも、横断歩道を別の場所に設けたり、バス停車帯を設置したりすることで改善できる。バス会社だけでなく、警察や自治体とも協力して検討を重ねたい」としている。

 県内の危険なバス停は近畿運輸局ホームページ(https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/000227622.pdf)で公開している。

安全対応に誘導員 奈良交通

 奈良交通では、対向車とすれ違うことが難しい狭い路線もあり、以前から誘導員を置いて対応している。

 奈良市西部を走る押熊線は、住宅街の入り組んだ細い道を走り、バス停「平城中山」「南押熊」は、危険度がAとBランクに判定された。それぞれのバス停に誘導員1人が配置され、無線で「原付き1台行きました」などと連絡をとって交通整理を行い、利用客に「バスが来るので気をつけてください」と呼びかけ、安全を確保している。

 奈良交通によると、付近はどこも道幅が狭く、移設先がなかなか見当たらないという。南押熊のバス停をよく利用する会社員の女性(70)は「バス停のある場所は、交差点から近く、道も細いので危険だ」と訴える一方、「よく利用するので、遠くに移設されては不便になる」と話した。

無断転載・複製を禁じます
1839017 0 ニュース 2021/02/13 05:00:00 2021/02/13 05:00:00 2021/02/13 05:00:00 交差点近くにバス停が設けられ危険とされている南押熊バス停(奈良市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210212-OYTNI50027-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)