読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

太子信仰「根幹に利他の心」

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

1400年御遠忌記念シンポ

太子信仰について語られたパネルディスカッション(斑鳩町で)
太子信仰について語られたパネルディスカッション(斑鳩町で)

 聖徳太子の1400年御遠忌ごおんきを記念して、太子の功績について考える「聖徳太子シンポジウム―聖徳太子信仰と伝承―」(県主催)が28日、斑鳩町のいかるがホールで開かれた。現代も続く太子の精神についてなど深い考察に、参加した約360人が熱心に聴き入った。(土谷武嗣)

 

斑鳩に360人 法隆寺住職講演など

 太子が創建したと伝わる法隆寺の古谷正覚住職(72)が「聖徳太子のこころと信仰」と題して基調講演。当時、政治や皇位継承などで争いが絶えず「太子は平和な世の中をつくりたいと考え、実現のために仏教を広めたいと思われた」と説明した。守るべき重要な戒律「十善戒」を太子が示したことには、「人々が平和に暮らすことができる理想社会の実現を願い、仏の教えを実践する生涯を送られた」とした。

 太子信仰は今も続いており、「太子の考え方には『利他』の心がある。多くの人を救ってくれると信じられていることが、信仰の根幹になっているのではないだろうか」と述べた。

 「聖徳太子信仰と伝承」をテーマにしたパネルディスカッションでは、武田佐知子・大阪大名誉教授が、旧1万円札にも使われた太子の肖像画「唐本御影とうほんみえい」(御物)についての研究成果について紹介した。

 森博達・京都産業大名誉教授は、太子のおばだった推古天皇の時代、天体観測が行われ、太子と蘇我馬子が史書の「天皇記」「国記」などを編さんしたと紹介し、「天体観測や史書編さんは文明国家の証しで、画期的な時代だった。太子は馬子と協力して天皇を補佐し、隋や高句麗に劣らない国家の建設を目指した」と評価した。

 神奈川県立金沢文庫の瀬谷貴之・主任学芸員は、鎌倉時代に西大寺(奈良市)を再興し、真言律宗を興した叡尊えいそんと、弟子で弱者救済に尽力した忍性にんしょうが、太子創建の四天王寺の別当も務めていたと説明。広島県や茨城県の真言律宗の寺院には太子像が残されており、「中世の太子信仰の広まりの中心を担ったのが真言律宗だった」と述べた。

 また、東京国立博物館が所蔵する国宝「聖徳太子絵伝」(平安時代)を、仮想現実(VR)の技術を活用して、元々安置されていた法隆寺絵殿に再現した映像も披露された。

 法隆寺周辺でボランティアガイドを務めているという奈良市の栗林伸善さん(78)は「太子への信仰がどのように日本中に広がり、今の日本人の心の中につながっているのかがよくわかった」と話していた。

無断転載・複製を禁じます
1875547 0 ニュース 2021/03/01 05:00:00 2021/03/01 10:40:39 2021/03/01 10:40:39 パネルディスカッションも開かれたシンポジウム(斑鳩町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210301-OYTNI50007-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)